生まれたばかりの赤ちゃんの肌は、スベスベ、モチモチしていてずっと触っていたくなりますよね。
こんなに綺麗なら、沐浴できちんと洗えば、保湿をしなくてもよいのでは?と思うママも多いことでしょう。
しかし、日ごろから保湿を習慣づけておくことで、我が子の将来の肌を守ることにつながるのです。
保湿ケアは、どのようにするとよいのでしょうか。
保湿の大切さや、種類が豊富なケアグッズの選び方についてご紹介します。
保湿が必要な理由
保湿と聞くと、大人が美容のために行っているというイメージがあるかもしれません。
特に新生児の時には、ベビーローションやクリームをすべすべな肌に塗っても大丈夫なのか心配ですよね。
そもそも、なぜ赤ちゃんに保湿が必要なのでしょうか。
乾燥や肌トラブルを防ぐため
赤ちゃんの肌は非常にデリケートで、大人の半分ほどの薄さしかありません。
生まれてからしばらくは、胎脂とよばれる成分が乾燥を防いでいます。
胎脂は、ママのおなかにいるころから皮膚を守るだけでなく、出産時には、スムーズに赤ちゃんが出てこられるように潤滑油としての役割も担っています。
しかし、赤ちゃんを守ってくれる胎脂も、生まれてからは徐々に落ちていきます。
さらに、外気にさらされ続け、沐浴などで胎脂が落ちることで、赤ちゃんの肌はさまざまなダメージを受けやすくなります。
また、生後2~3ヵ月をすぎる頃には皮脂の分泌も少なくなり、より乾燥をしやすくなります。
乾燥をすると、少しの刺激でも肌荒れを起こしてしまうため、保湿でガードしなければなりません。
そのほかにも、保湿ケアを行い、肌のバリア機能を高めることで、アトピー性皮膚炎や食物アレルギーの発症のリスクを抑えられるともいわれています。
ただ、アトピー性皮膚炎や食物アレルギーはさまざまな要因が考えられるので、保湿ケアさえ行っていればならないとは言い切れません。
ベビーローションを使う際に心がけること
赤ちゃんの保湿ケアには、ベビーローションがおすすめです。
ベビーローションの主成分は、水分やミネラルなどのさらさらしたものなので、全身に水分と潤いを与えるのに適しています。
さらに、種類も豊富で、成分や特徴もそれぞれ商品ごとに異なります。
ベビーローションを使うにあたり、何か注意点はあるのでしょうか。
購入するサイズ
ベビーローションは毎日使うものです。
せっかく使うなら、と大容量サイズを選ぶママもいるかもしれません。
しかし、肌に合わなければ逆効果になってしまいます。
まずは通常サイズを購入し、異常がないかを確認してから、大容量サイズのものを購入するとよいでしょう。
使用期限の確認
ベビーローションには、赤ちゃんの肌に優しい成分が含まれています。
その分、防腐剤を使用していないベビーローションには劣化しやすいものもあります。
劣化したものを使用してしまうと、保湿をするどころか肌トラブルを引き起こす原因となります。
裏面にある使用期限を確認することはもちろん、少しでも匂いや色が変化していたら使用を中止してくださいね。
保管の際には、高温多湿や直射日光を避けて、なるべく早く使い切るように心がけましょう。
事前にパッチテストを行う
新しいベビーローションを使用する前には、必ずパッチテストを行いましょう。
パッチテストを行うことで、赤ちゃんの肌に合うかどうかを確認できます。
一般的な方法としては、二の腕の内側部分など皮膚の薄いところに少し塗り、しばらく様子を見ます。
肌が赤くなったり、かゆがっていたりしなければ問題ありません。
ベビーローション以外の保湿ケア
保湿ケアにはベビーローションだけでなく、オイルやクリームなどさまざまな種類のものがあります。
いずれも、保湿をすることが目的ですが、役割が異なるためうまく使い分けることが大切です。
オイルは、肌の水分が蒸発して乾燥するのを防ぐと同時に、油分を与えて保湿をします。
一方のクリームは、オイルほどではないもののベビーローションよりも油分が高いので、乾燥肌の赤ちゃんに適しています。
肌に潤いを与えたいのか、乾燥を防ぎたいのかで使い分けをしましょう。
夏はさらっとしたベビーローションを使い、乾燥が目立ってくる季節には、ベビーローションのうえにベビークリームやベビーオイルを塗るというケアの仕方もあります。
赤ちゃんの肌に合ったケア方法を心がけましょう。
保湿の前に沐浴でしっかり洗おう
綺麗な肌を保つためには、保湿だけでなくお風呂で体を丁寧に洗うことが大切です。
汚れがついたままの体にベビーローションを塗っても、効果は期待できません。
生後1ヵ月頃までは、ベビーバスを使う沐浴で体を綺麗にしましょう。
新生児のときは、特に抵抗力が弱く、おへそも乾いていないため、感染症にかかりやすいからです。
1ヶ月健診で問題がなければ、それ以降は大人と一緒のお風呂で入浴ができます。
慣れるまでは緊張する沐浴ですが、赤ちゃんの体を綺麗にするためにいくつか注意点があります。
毎日沐浴を行う
基本的には毎日沐浴をしましょう。
赤ちゃんは新陳代謝が活発なうえに、吐きこぼしや頻繁な排泄などですぐに体が汚れてしまいます。
また、清潔を保つだけでなく、体の全身状態をチェックできたり、同じ時間に入れることで生活リズムをつけたりできるので、沐浴は欠かせません。
しかし、赤ちゃんが体調不良だったり、入れるタイミングを逃してしまったりしたときは、無理をせずにガーゼで優しく体を拭いてあげるだけでも問題ありません。
空腹や授乳直後などを避け、赤ちゃんの機嫌のよいタイミングを見計らって、沐浴を行いましょう。
洗い忘れと洗い残しに注意
赤ちゃんの肌はデリケートなため、沐浴中はゴシゴシこすらずに、ガーゼや手のひらなどで優しく洗いましょう。
石鹸は、低刺激やベビー用など赤ちゃん専用のものを準備します。
泡立てる必要がない、泡タイプのものが便利です。
口まわりは母乳やミルクの吐きこぼしで荒れやすいので、丁寧に洗います。
また、見えにくい首まわりやわき、シワの間も汚れがたまりやすいので洗い忘れに注意しましょう。
手をグーにして過ごしていることが多いので、手のひらも綺麗に洗ってくださいね。
洗い終えたら、しっかりと洗い流すことも大切です。
石鹸が残っていると、それが刺激となり赤ちゃんの肌にダメージを与えてしまうので注意が必要です。
別にお湯を用意しておき、最後に上がり湯を流すと安心です。
保湿のコツ
沐浴で清潔にした後は、仕上げに保湿を行います。
いきなりベビーローションを塗ると、冷たい感触に赤ちゃんが驚くこともあるので、一度パパやママの手のひらで温めておきましょう。
塗り方のコツは、体のしわに合わせて縦に塗ったり、横に塗ったりと方向を意識することです。
まずは、全身にくまなくベビーローションを塗ましょう。
刷り込ませるように塗ると、デリケートな肌を傷つける恐れがあります。
手のひらや指の腹などで、肌にベビーローションを乗せるように丁寧に保湿をしてくださいね。
そして、耳のまわりや首、脇や手足の指など見落としがちな部分も、忘れずに塗っておきましょう。
また、少量では十分な効果が期待できません。
塗ったあとに、肌がティッシュペーパーに貼りつくぐらいたっぷりと使うことが理想的です。
ベビーローションの選び方
ベビーローションはさまざまな種類が発売されていて、何を基準に選べばよいか悩みますよね。
何よりも、赤ちゃんに優しいものを選びたいというママが多いことでしょう。
購入の際に、どのような点に注意して選ぶとよいのでしょうか。
ベビーローションの選び方をいくつかご紹介します。
保湿成分のある製品を選ぶ
ボトルに記載されている、成分表を確認してから購入をしましょう。
配合されている成分によって、同じベビーローションでも若干の違いがあるからです。
例えば、セラミドやヒアルロン酸、植物性の成分などが配合されているものは保湿効果が高いのでおすすめです。
購入の際には、これらの成分が配合されているかをチェックしておくと安心です。
薬用ローションも候補に入れる
新陳代謝が活発な赤ちゃんは汗っかきなうえに、よだれかぶれやおむつかぶれなどの肌トラブルをがよく起こります。
ニキビやあせもができたのでどうにかしたい、と考えている場合には薬用ローションがおすすめです。
保湿だけではなく、肌トラブルのもケアもできる成分が含まれているからです。
ただ、塗っても改善が見られなければ、早めに病院を受診しましょう。
オーガニック製品を選ぶ
赤ちゃんに使うものなので、低刺激で肌に優しいものを選びたいですよね。
オーガニック製品なら、農薬を使わずに有機栽培された植物由来で、化学成分が含まれていないため、赤ちゃんの肌にも優しく安心して使えます。
赤ちゃんだけでなく、産後の肌荒れが気になるママも一緒に塗ることができるので、親子で一緒に楽しみながら保湿ができます。
まとめ
お風呂上がりの赤ちゃんは、おなかがすいたり、疲れたりで泣くことがしばしばあります。
少しでも早く洋服を着せて、抱っこしてあげたいですよね。
それでも、保湿ケアは赤ちゃんの綺麗な肌を守るために非常に大切なことです。
スキンシップの一つとして捉えて、親子で楽しみながらベビーローションを塗ってあげましょう。