乳児の便はその子供によって出る頻度が異なります。
毎日排便されると安心ですが、1週間以上便が出ないのは健康に良いとは言えないので心配になるでしょう。
そんな時は乳児のお腹をマッサージするのがおすすめです。
そこで便秘の改善効果が期待できるマッサージの方法をご紹介していきます。
この方法は大人にも使えるので日々の排便に苦労している人は覚えておくと良いでしょう。
乳児が便秘になった時のマッサージ法とは
乳児が便秘になった時は以下の運動が効果的です。
- 「の」の字マッサージ
- ゆらゆらマッサージ
- ペダルこぎ運動
- お腹周りのリラックス運動
- 仕上げの運動
ではこれらのマッサージの効果について紹介していきます。
「の」の字マッサージ
便秘を改善する時は「の」の字にお腹を刺激すると効果的です。
おへそを起点にお腹全体をマッサージするように優しく押していきます。
そうすると腸が刺激されて体調が良くなるかもしれません。
また、お腹を押す時は力を入れすぎないように親指ですると良いでしょう。
もし滑りが悪い時はベビーローションを使うとやりやすくなります。
ローションはお風呂上りや朝などに使うのが一般的なので、そのタイミングでお腹をマッサージするのも良いでしょう。
ちなみに「の」の字にお腹を刺激するのは、人間の大腸がひらがなの「の」のような形をしているからです。
大腸の構造を考えるとマッサージをする時は「の」の字を意識するとより効果があるでしょう。
ゆらゆらマッサージ
ゆらゆらマッサージとは乳児の両脇をがっしりとつかんで左右にゆらすというものです。
お腹を左右にゆらすことで腸が刺激されるので便秘の改善が期待できます。
ゆらす回数は5~10回が目安です。
ペダルこぎ運動
ペダルこぎ運動には腸の出口と全体をマッサージする効果があります。
赤ちゃんを仰向けに寝かせた後に、乳児の足首をもって左右交互にペダルをこぐような動きをするだけです。
この時に膝がお腹につくようにするとより効果があります。
そして足を動かす時は赤ちゃんの柔軟性に合わせましょう。
無理に足を動かすとケガにつながるので、赤ちゃんが嫌がらない程度に力を加減するのがコツです。
お腹周りのリラックス運動
お腹周りのリラックス運動は片手で赤ちゃんの両足を持ち、もう片方の手はお尻の下に入れて、お尻を左右にゆらす運動です。
5~10回ほど左右にゆらすと便秘の改善が期待できます。
仕上げの運動
仕上げの運動はマッサージをした後の運動です。
肩あたりから足に向けて全体的になでていきます。
この時に赤ちゃんに「がんばったね」などと声を掛けてあげることで喜んでくれます。
このように乳児が便秘になった時のマッサージ方法はたくさんあります。
どの運動が自分の子供に合っているのか確認しておくと、またうんちが出なくなっても安心して対処できるでしょう。
乳児の便秘を改善する方法
乳児の便秘は運動が効果的ですが、それ以外の方法もあります。
- 綿棒で浣腸をする
- 水分を多めにとらせる
- 消化の良い離乳食にする
うんちが出ない時はこの3つの方法がおすすめです。
では3つの対策について具体的に見ていきましょう。
対策①綿棒で浣腸をする
乳児は排便のコツをつかめていないことが多いです。
その場合は綿棒で浣腸すると便が排出されるかもしれません。
浣腸をする方法はこちらです。
- 乳児の両足を上げる
- 綿棒にワセリンやオイルをしみこませる
- 肛門にねじ込むように綿棒をいれる(深さは1~2㎝程度)
- 肛門の内側をなぞるようにこする
このようにするとすぐに排便されることもあります。
いつ出しても良いように、浣腸をする時は替えのおむつをそばに用意しておくと安心です。
このように浣腸は便秘に効果的ですが、浣腸だけではうんちが出ない可能性もあります。
その場合は「の」の字マッサージと組み合わせると効果的です。
対策②水分を多めにとらせる
人間の体は水分を摂取しないと便秘になる仕組みになっています。
ミルクや母乳を飲んでいる時は問題ありませんが、離乳食が始まると水分が不足しやすいです。
離乳食を始めたタイミングだと、野菜やご飯などを食べることに意識がいって、水分補給を忘れてしまいます。
食事中やそれ以外の時でも積極的にお茶などで水分をとらせると便秘も改善されるかもしれません。
ちなみに水分補給のためにジュースをあげすぎるのは体に良くないのでやめておきましょう。
対策③消化の良い離乳食にする
人間の体は食物繊維が不足すると排便されにくい仕組みになっています。
そのため離乳食に食物繊維が含まれていないと便秘になりやすいです。
食物繊維は野菜だけでなく、バナナやさつまいも、すりおろしたりんごなどに豊富に含まれています。
野菜は苦手な子供も多いですが、その場合は他の食材から食物繊維をとるように心がけましょう。
このように栄養が偏ると体調を崩す可能性が高いので、バランスを意識することが大切です。
離乳食で栄養バランスを考えるのは難しいですが、子供の健康のためにもきちんと勉強しておきましょう。
どうしても改善しない時は病院に行こう!
上記の方法を試したのに便秘が改善せずに、何日も出ない場合は病気が潜んでいる可能性もあります。
例えば以下のような症状がある時は注意が必要です。
- 熱が高くてぐったりしている
- 嘔吐を繰り返す
- うんちが異常に硬い
- 排便時に出血をする
- お腹がパンパンに張っている
これらの症状がある時は危険なので、一度病院で診てもらった方が良いかもしれません。
乳児が便秘になりやすい時期とは
乳児は以下のタイミングで便秘になる傾向があります。
- 新生児期
- 生後2か月頃
- 離乳食を始めたタイミング
この時期は特に排便を促す対策を意識した方が良いですね。
新生児期
この期はほとんど体を動かさないので運動量が不足します。
その結果うんちが出にくくなるので「の」の字マッサージをすると良いでしょう。
ちなみに母乳よりもミルクの方が便秘になりやすいと言われているので、ミルクを飲ませている方は注意が必要です。
生後2か月頃
生後2~3か月になると消化器官が発達して、便がお腹にたまっていきます。
そのため便秘になりやすいので注意が必要です。
生後2か月の場合は水分補給や運動で便秘を改善していくと良いでしょう。
離乳食を始めたタイミング
離乳食を始めると水分が不足しやすいので、排便されにくくなります。
また、離乳食はミルクや母乳と違って固形物なので、うんちが硬くなりやすいです。
生後間もないとうんちを出すためにいきむ力が、そこまで高くありません。
その結果便秘になりやすいです。
離乳食を始めたタイミングは水分と食物繊維の摂取量に気を付けましょう。
まとめ
乳児が便秘になった時は以下の運動がおすすめです。
- 「の」の字マッサージ
- ゆらゆらマッサージ
- ペダルこぎ運動
- お腹周りのリラックス運動
- 仕上げの運動
これらの運動をすると便通の改善が期待できます。
ただこれだけでは改善しないこともあるので、その時は以下の対処法を参考にしてください。
- 綿棒で浣腸をする
- 水分を多めにとらせる
- 消化の良い離乳食にする
特に離乳食を始めた時には水分・食物繊維の不足で便秘になりやすいです。
お腹のマッサージとともに水分摂取と栄養バランスも意識しておきましょう。