出産後、私の母乳育児は上手く行く?母乳について詳しく知りたい!

子育て・育児

子育てのうち、ママにしか出来ないのが「出産」と「母乳をあげること」です。今は粉ミルクや液体ミルク、おっぱいと同じように吸える哺乳瓶など便利なアイテムもたくさんありますが、可能な限り母乳をあげたいと考えているママは多いはず。
母乳には赤ちゃんにとって必要な栄養がたっぷり含まれており、出産後すぐに与えることで赤ちゃんの免疫も強化されます。

今回は、母乳が出始めるのは産後いつ頃からなのか、産後すぐに母乳が出ないとき、母乳の分泌を良くする方法など、新米ママが気になるあれこれを詳しくご紹介します!

母乳が出始めるのは出産後いつ頃から?

赤ちゃんが生まれたらすぐに出るものと思われがちですが、実際には出産後すぐに安定して出るわけではありません。

赤ちゃんが生まれ、胎盤が体の外に排出されると、そこからいよいよ乳腺が母乳を作る段階に移ります。妊娠中にじわっと滲む程度に出る人もいますが、ほとんどの人は胎盤が排出された後しばらくしてからようやく出るようになります。

母乳の出が安定するのは出産後いつ頃から?

母親に抱かれる赤ちゃん

個人差はありますが、出産後すぐの量はあまり多くはありません。出産してから10日ほどの間にママの体が慣れてくるので、産後2~4週間もあれば分泌量も安定してくるでしょう。

母乳は「出せば増える」

とは言え、何もせずともたくさん出るようになるわけではありません。なぜなら乳房で生成される量は、前回の授乳や搾乳で体外に出た量が影響するからです。

授乳や搾乳をせずに乳房に溜めたままにしておくと、体が「もう必要ないのかな」と判断して徐々に作られる量が減ってしまいます。量を増やしたいのであれば、作られた分は溜めておかずにこまめに出すことが大切です。授乳のタイミングが合わない場合は搾乳して取っておきましょう。

出産後3日ぐらいからスムーズに出るように

出産直後はほんのわずかしか出なくても、産後3日もすれば徐々に出が良くなってきます。ただしそこで安心せずに、引き続き赤ちゃんにたくさん飲んでもらったり、搾乳で出し切ることを心掛けましょう。

ただし、出方には個人差があります。頻繁に授乳しているのに量が増えない場合でもあまり深刻に考えすぎず、助産師さんや医師に相談してみましょう。

出産から2日目、母乳が全然出ない!どうしよう?

出産から2日経つのに全然出ない。搾乳してもほとんど哺乳瓶に溜まらない…。そんな風に焦ってしまう新米ママさんも少なくないでしょう。

先輩ママは、なかなか出ない時期をどうやって乗り越えたのでしょうか?

出産経験者:先輩ママの体験談は?

先輩ママからは、「出産後2日目くらいではまだ十分な量は出なかった」という声がたくさん聞かれました。中には、赤ちゃんがNICU(新生児集中治療室)に入ってしまって母子が一緒に過ごす時間がほとんど取れなかったという人も。それでも数時間おきに搾乳していたら少しずつ出るようになったそうです。

産後すぐの授乳・搾乳量が少なくても、それほど心配する必要はなさそうですね。

初めての出産:初心者ママが出来ることは?

ぜんぜん出ない、量が増えなくてこの先心配…。そんな時に初心者ママが出来ることは何があるのでしょうか。

一番良いのは、助産師さんに相談をすること。必要に応じてマッサージをしてくれることもあります。産後2日目ではまだ赤ちゃんも上手におっぱいを飲むことも出来ていないので、助産師さんのマッサージでようやく乳腺が開通したという人もいるそうです。

たとえ量が少なくても、あきらめずに赤ちゃんに吸ってもらうことが大切です。赤ちゃんも授乳の時間を通じておっぱいの飲み方を一生懸命練習しています。赤ちゃんの乳首のくわえ方などをよく観察して、飲みやすい口の形になっているかチェックしてあげるのもいいですね。

母乳の分泌を良くするにはどうしたらいい?

野菜イメージ

分泌を良くするには、どんなことを心掛けたらいいのでしょうか。具体的な内容をご紹介します。

出産後はすぐに授乳を開始しよう

赤ちゃんが産まれたら、出来るだけ早いタイミングで授乳を始めましょう。産院によっては産まれてすぐに赤ちゃんを抱っこさせてくれるところもあるでしょう。

赤ちゃんがおっぱいに吸い付き、飲もうとすることで、ママの乳房にスイッチを入れることが出来ます。

出産後すぐは“とにかく飲ませる”ことが大事

分泌量を安定させるには、産後すぐはできるだけ頻繁に授乳することが大切です。産まれてすぐの授乳は、飲ませるためと言うよりも乳頭を刺激する目的の方が大きいでしょう。

母乳を作るホルモン「プロラクチン」は、乳頭に刺激があるたびに上昇します。24時間の間に8回以上授乳していれば、授乳と授乳の間の時間にプロラクチンの濃度が下がってしまうことを防げると言われています。

授乳期間中に取りたい栄養素や食べ物

分泌を良くするために効果的な栄養素と食べ物は、以下のようなものがあります。

  • 鉄分…ほうれん草、小松菜、ひじき、納豆、レバー(豚、鶏)プルーン など
  • カルシウム…牛乳、小魚、小松菜、ひじき、厚揚げ、モロヘイヤ など
  • 葉酸…納豆、ほうれん草、モロヘイヤ、ブロッコリー、アスパラガス、いちご など

これらの食材と合わせて、水分も十分に取るようにしましょう。体を冷やさないよう温かい飲み物やスープもいいですね。

授乳期間中に控えたい食べ物や飲み物

授乳期に控えたい食べ物や飲み物は以下のような物です。

  • 揚げ物、油の多いもの
  • 砂糖を多く使用したもの
  • 脂身の多い肉類
  • 辛いもの(香辛料の多いもの)
  • 生卵(卵は加熱した方が良い)
  • アルコール類
  • カフェインを多く含むもの

体を冷やすと言われている生野菜や果物も出来るだけ控えましょう。

  • 野菜…トマト、なす、きゅうり など
  • 果物…すいか、りんご、梨、柿 など

もし出産後すぐに授乳や搾乳をしなかったら?

赤ちゃんが産まれ、おっぱいをくわえて乳頭を刺激すると「プロラクチン」というホルモンが分泌され母乳が作られるようになります。プロラクチンは乳頭を刺激するたびに増えていき、授乳や搾乳を繰り返すことで量も増えていきます。

プロラクチンは、何もしなければ出産後7日までに妊娠前の状態に戻ります。そのため、出産しても1週間の間に授乳や搾乳をしなければその後はほとんど出なくなると考えても良いでしょう。産まれてすぐの授乳が3時間おきと言われているのは、乳頭を刺激する間隔が3時間以上空いてしまうとせっかく増えたプロラクチンが減少してしまうからなのです。

なぜ妊娠中は母乳が出ないの?

妊娠中に胸が大きくなる人も多いのですが、赤ちゃんが産まれる前から母乳がたくさん出て困るという話はあまり聞きません。

なぜ妊娠中は母乳が出ないのでしょうか。

出産後に胎盤が体外に出ることで、母乳が出るようになる

妊娠状態を維持するのに必要な「プロゲステロン」というホルモンがあります。これは、母乳を作る「プロラクチン」というホルモンの分泌を抑制する効果があります。

出産が終わり胎盤が全て母体から排出されると「プロゲステロン」の分泌が抑えられ、「プロラクチン」が作用するようになります。そのため、出産が終わるまでは母乳はほとんど出ないのです。

胎盤が残っていると「プロラクチン」が上手く働かず、母乳の分泌の妨げになります。なので、出産後はしっかりと胎盤を体外に出す必要があるのですね。

新生児にはどのくらいの頻度であげるべき?

スマホを見る母親

産まれたばかりの赤ちゃんには「24時間のうちに8回以上」、つまり「3時間おき」に授乳をするよう指導されることが多いようです。これは、乳頭を刺激するタイミングが3時間以上空いてしまうと「プロラクチン」の分泌が減ってしまうからなのです。

授乳が出来ない場合でも、3時間おきに搾乳をして乳頭を刺激することでプロラクチンの分泌を促すことが出来ます。出を良くしたいと考えているのであれば、出産後すぐは3時間おきの授乳または搾乳を欠かさないようにしましょう。

母乳育児のメリット・デメリット

母乳育児には、どんなメリットやデメリットがあるのでしょうか。

母乳育児のメリット

メリットとして考えられるのは、以下のようなものです。

  • 栄養素を多く含み、赤ちゃんの発育を促す
  • 赤ちゃんの感染症を防ぐ
  • 乳幼児突然死症候群の予防につながる
  • 子宮の収縮を促し、母体の回復が早くなる
  • エネルギーを消費し、ママの減量につながる
  • ふれあいが増え、赤ちゃんとママの愛着形成ができる
  • ミルク代やミルクを作る手間がいらない

母乳育児のデメリット

デメリットとして考えられるのは、以下のようなものです。

  • ママの睡眠不足や疲労の蓄積の原因になる
  • ママの食べ物や薬の使用などに気を遣う必要がある
  • ビタミンKを別に投与する必要がある
  • 消化が良いためすぐにお腹が空く
  • 飲んでいる量がわかりにくい
  • 赤ちゃんを預けることが難しい

それぞれメリットとデメリットが考えられますが、ママの体調や体質と赤ちゃんの発育状況を見て、それぞれの母子に合った育児を進められると良いですね。

その他、母乳のあれこれQ&A

母乳に関する疑問は尽きることがありません。多くの新米ママが気になることをまとめましたので、ここでご紹介します。

いつまで飲ませる?

飲ませる期間に、医学的な決まりはありません。1歳頃に卒乳あるいは断乳したというママもいれば、3歳過ぎまで欲しがるので飲ませていたというママもいます。

WHOでは2歳頃までの授乳を推進していますが、日本では、ママが職場復帰をする、あるいは離乳食の食べ方が安定する1歳前後で卒乳する人が多いようです。

中には「おっぱいの味が変わったと言われた」「風邪で数日飲まなかったら飲み方を忘れたみたい」と、子どもの方からおっぱいを飲まなくなるケースもあるのだとか。兄弟でも卒乳・断乳の時期にはばらつきがあるなど、かなり個人差が大きいようですね。

母乳は保存できる?

搾乳したものは保存しておくことが出来ます。一番良いのは搾乳後常温のまま飲ませることですが、短期間であれば冷蔵や冷凍で保存が可能です。

どのような保存方法であっても、滅菌された清潔な容器に保存するようにしましょう。

常温の場合

数時間のうちに飲ませるのであれば、常温の保存が可能です。NICUに入っている赤ちゃんには1時間以内、そうでない赤ちゃんにも4時間以内には飲ませるようにしましょう。

冷蔵の場合

最大で24時間程度の保存が出来ます。それよりも長く保存する場合は冷凍しましょう。

赤ちゃんにあげる時は湯せんで温めます。そのままや、電子レンジで加熱することはやめましょう。

冷凍の場合

市販されている、母乳専用の冷凍保存バッグで保存しましょう。搾乳した日を書いておくと便利です。

家庭用の冷凍庫で最大6か月程度保存が出来ますが、冷凍することにより母乳の成分も変わってしまうので、出来るだけ常温や冷蔵であげることを優先した方が良いでしょう。

飲ませる時は、ぬるま湯で解答し哺乳瓶に入れた後湯せんで温めます。電子レンジはNG。また、解凍したものは1時間以内に飲ませましょう。

まとめ

母乳をあげる母親

赤ちゃんが産まれてから最初に口にする母乳。初めての出産だと不安なこともありますが、初めからたくさん出るわけではないということを覚えておけば必要以上に不安にならずに済むでしょう。

3時間おきの授乳は体力的にも大変ですが、分泌量が安定してくれば徐々に授乳もラクになってきます。ただし、中にはどれだけ頑張っても量が増えないという人もいます。それは決してママの努力不足などではありません。困った時は助産師さんに相談しながら、無理のない母乳ライフを送ってくださいね!

 

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この記事を書いた人
aokiyuu

2014年生まれの女の子のママ。
千葉県で夫と娘と3人暮らしをしています。
トータル9年の販売・接客業を引退し、2020年からwebライターに。
いつまで経ってもお片付けが苦手なおっちょこちょいママです。

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