28週くらいから急激にお腹のベビー達は体重を増やしてきます。
どんどん体は重くなる一方で、夏は暑くて動けなくなり、冬は寒くて動けなくなり、お腹が大きくなってくると普段の動きさえもなかなか難しくなっていきます。そんな中、分娩をひかえて陣痛セットと入院セットを用意しなくてはなりません。
出産は分娩が終わりではなくスタートです。
入院セットの準備をすることで分娩後の赤ちゃんとの生活を想像することができます。
分娩も大変ですが、本当に大変なのは入院中でも退院後でも、分娩後のあちこち痛い体で泣き続ける赤ちゃんと2人きりでいることです。ホルモンの関係で精神もかなりやられてしまいます。
入院セット、陣痛セットの準備から、ご主人に手伝ってもらうなど人の手を借りながらやっていきましょう。
36週には準備しておきましょう
37週から正期産です。それまでにはある程度、陣痛セットと入院セットの準備をしておきましょう。
正期産の前に陣痛が始まることもあるので早ければ早い方がいいでしょう。
分娩は、陣痛がゆっくり進む、陣痛がズンズン進む、破水から始まる、予定分娩、など様々な始まり方があります。予定分娩以外は、すべてベビーのタイミング・スピードで始まります。こちらの事情に関係なく急に始まることが多いので、分娩前に物の準備と心の準備はしておかなければなりません。初めての出産の妊婦さんは陣痛の耐え方がわからないので分娩を楽にするために必要そうなものは全部持っていってもいいでしょう。準備できるものは全部準備して万全の態勢で、どんと構えて分娩に挑みましょう。
分娩に使う陣痛セットは車に積んでおこう
まず出産に向けて一番最初に使うのは陣痛セットです。
妊婦さんが一番恐れていると言っても過言ではない陣痛。いろんな知識や経験を聞いたとしても、もしくは出産の経験があったとしても、赤ちゃん1人1人それぞれにすべて違い、予期せぬ時に始まることも考えられます。出先で陣痛がきてしまった場合や破水してしまった場合、悠長なことはしていられないのでそのまま病院に直行です。そんな時は入院セットはまだ必要なくても陣痛セットは必要なので、36週をすぎてどこかに移動する用事がある時は陣痛セットは車に積んでしておくようにしましょう。
陣痛タクシーも念のため確認を
もしかしたら1人でいるときに陣痛が始まるかもしれません。妊婦さん本人が運転をして病院に行くのはNGなので運転手が必要です。普段は家族がいつもいるので大丈夫と思っても、もしかしてを考えておくといざという時にテンパりません。
準備をしておくことで安心も手に入れられるので、念のために地域の陣痛タクシーを確認しておきましょう。事前に登録が必要な場合もあるので先んじておいて損はありません。また地域によって異なりますが、陣痛タクシーは出産後にはお買い物お手伝いタクシーになってくれたりもするのでとても便利です。
入院セットの内容は夫婦で共有
とても大切なのが夫婦での荷物の共有です。
どのバッグに何が入っていて、どのくらいあるのか、買い足しするものやお気に入りのメーカーのものなど、夫婦でよく話しておくことで妊婦さんが陣痛でパニクっていても必要なものを迅速に用意することができます。痛いやら怖いやらで自分がどうしようもない時に、あれドコ?なんて不毛な会話をしている暇はありません。
用意する時点で一緒にできたらいいですが、そうもいかない人の場合、荷物に入っているもののメモをバッグにタグ付けしておくのもおすすめです。そうすると、付き添いの人でも助産師さんでも、取って欲しいもの、必要なものの用意をお願いすることができます。
分娩の時はとりあえずこれが必要!陣痛セット
セットに必要なものは、母子手帳、タオル、水分、充電器、陣痛和らげグッズ、ヘアゴム、産褥ショーツです。
産褥ショーツは分娩時から使用するので陣痛セットの方に入れておいて正解です。前開きパジャマが必要な産院もあるので入れておいてもいいかもしれません。
陣痛和らげグッズはテニスボールなどの物理的グッズと、カイロやレッグウォーマーなどの温めグッズがあります。1人で挑む場合は物理的グッズは使う暇がありませんので付き添いが望めない場合は必要ありません。そのぶん、汗をかくのでインナー1、2枚の着替えを忍ばせておく方が、出産時に汗臭い不快な思いをせずに済むのでおすすめです。陣痛で汗をかき、出産で汗をかき、出産後に2時間ほど分娩台の上で休みます。その都度インナーを着替えることができると快適ですよ。ヘアゴムも髪が長い人は必須です。髪が汗で首にまとわりついたら鬱陶しくてしょうがないですよね。
立ち合いの場合はセットに追加
立ち合いの場合は自分が動けなくても誰かがいてくれることで痛みを和らげるバリエーションが広がります。
物理的に痛みを和らげてくれるボールや、団扇、飲み物や食べ物など用意しておいてもいいでしょう。ビデオや携帯などの記録グッズもあるといいでしょう。リラックスグッズなどは正直陣痛中に出してリラックスする時間を取るなんて悠長なことはできません。するとしたら産後の分娩台で体を休めている時でしょう。誰か付き添いの人がいる時の方が用意しやすいので、立ち合いや付き添いがある時はリラックスセットも用意するといいかもしれません。
分娩後に使う入院セットは多くなりがち
分娩後の入院セットにはベビーのものもプラスされます。
また、お金を払ったり書類を用意したりもするので、そちらの準備も必要です。
最低でも前開きパジャマ、ママのお泊まりセット、書類系、ハンコ、筆記用具、お財布、ベビーの退院着、おくるみ、ガーゼなどです。悪露用ケア用品、母乳ケア用品、ベビー肌着やベビーの消耗品などを用意してくれる産院では比較的荷物は少なく済みますが、心配で…と思うとどんどん増えてしまい、退院する時は病院から持たされる荷物も増えるので、荷物運びに何往復もしなくてはならなくなるので気をつけましょう。
入院セットに要らないもの
入院セットでマタニティブラの用意をしたかもしれませんが、出産したからといってすぐにおっぱいが出るわけではありません。妊娠とともにカップ数が増えて買い替えが必要になり1枚買い替えていたとしたらそれだけで十分です。
あと、陣痛が長引いたり入院中暇だったりしたら、と本や暇つぶし道具を持ち込むことを考えますが、暇はないので必要ありません。ひたすらベビーが心配になって見たり、調べたりしてしまうと思います。心静かにいる方が難しく、助産師さんもいるので聞きやすいですし、帰ってから1人で不安と闘うのは辛いので、入院中は不安や心配を解消する時間に費やしましょう。
入院セットにあったらいいもの
入院セットにはむくみケア用品を入れておくといいでしょう。産後は驚くほどむくみます。動けない上にホルモンバランスも崩れていますし、水分代謝がうまくいかないのか、痛いほどむくむ時があるかもしれません。その場合のケアのために1枚入れておくと安心です。産院によっては、むくみケア用にマッサージグッズのレンタルがあったりもするので、ベビーを預けて体のケアにも注力しましょう。
入院時の心得
荷物の用意も大切ですが、出産という大仕事は心の在り方が大切です。
意図せず、心のバランスが不安定になり、イライラしたり不安になったりします。そういうものだと思ってください。自分が悪いわけでも周りが悪いわけでもありません。助産師さんたちはベビーのプロです。不安なママの情緒に関してもプロです。不安なことや分からないことは入院中に聞いて解消し、預けられる時は無理をしないで預けましょう。
ベビーも大切ですが、ママの体はとてもよくがんばった上に、大人なので無理をしがちです。全力で体を労わりましょう。
最後に
備えあれば憂いなしですが、ありすぎると荷物になるので要注意です。
代用できるものは代用し、レンタルできるものはレンタルしましょう。
早めに用意すれば足りないものも把握しやすいので備えやすくなりますよ。
準備がいいことも心の安定につながります。想定できるものにはできる限り手を打っておきましょう。