30代で妊娠・出産!気になるメリット・デメリットを解説

妊娠・出産

妊活はいつ始めるべき?気になる30代の妊娠率

20代後半、あるいは30代になると「そろそろ出産について考えなくては」と思う人も多いでしょう。2016年に発表された厚生労働省の調査によると、第一子出産時の母の平均年齢が30.7歳。今では30代後半・40代での初産も珍しいことではなくなりました。

※参照ːhttps://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/kakutei16/dl/08_h4.pdf

出産適齢期って?

「妊娠しやすさ」をしめす「妊孕性(にんようせい)」という言葉があり、生物として妊娠に適している時期は20代~30代と言われています。

女性ホルモンの分泌が盛んなのは20~30代前半まで。35歳を過ぎたころから衰えが見られ、卵子の質も落ちて妊孕性がさがります。

これは、男性においても同じことが言えます。子どもを望むカップルが妊娠に至るに要した時間を調査したデータによると、男性が20代未満~20代前半までで相手の方が妊娠した時期は約6か月、30代から40代前半までは約10ヶ月、40代後半だと約18か月(1年半)だという結果がでています。

20代前半と40代後半とでは、妊娠までにかかった時間が2倍にもなり、男性も女性も出産適齢期が20代~30代だということがわかります。

30代の自然妊娠率は?

年齢による女性の妊娠率の変化を調査したグラフがあります。それを見ると、19~26歳までは50%、27~34歳までは40%、35~39歳で30%と言われ、加齢とともに妊娠率が下がっていることがわかります。また、男性も40歳以上になると相手を妊娠させる能力がさがるという結果がでています。

※参照:https://www8.cao.go.jp/shoushi/shoushika/meeting/taikou/k_3/pdf/s2-1.pdf

妊娠しやすい身体づくりって?

妊しやすい身体作りには、①身体を温める ➁ストレスをためない ③食生活を気を付ける ④適正体重に近づくの4点が大切です。

身体を温める

「冷えは万病のもと」という言葉にもある通り、冷え性の状態は妊活にとって妨げとなります。血行が悪く、卵巣に栄養や酸素が十分に行き届かないと卵巣機能の低下を招きます。適度な運動、身体を冷やしにくい食事を心がけ、身体を温めるようにしましょう。

ストレスをためない

ストレスがたまると自律神経が乱れ、ホルモンバランスが崩れる原因となります。また、ストレスは血行不良を招くことにもあり、身体を冷やす原因にもなります。自分なりのストレス解消法をみつけて、ためこまないよう心がけましょう。

妊活を意識したストレス解消法は、軽いウォーキングなどの有酸素運動やストレッチ、ヨガなどで軽く身体を動かし、血行を促進させることがおすすめです。他にも、半身浴で身体をゆっくり温めることでリラックス効果を期待することができます。

食生活を気を付ける

妊活中は生野菜よりも温野菜、冷たい物よりも温かい物を摂るようにして、身体を温める食事を意識しましょう。黒ごま、黒きくらげ、ごぼうといった黒色の食材も身体を温める作用があると言われているのでおすすめです。妊娠しやすい身体作りは、元気な赤ちゃんを育てる身体作りにもつながります。

また、飲酒も適量におさえることがおすすめです。飲酒が必ずしも不妊の原因や胎児に悪い影響を及ぼすということはありませんが、多量の飲酒は月経不順や排卵障害をひきおこす恐れがあります。

妊娠を希望する女性の飲酒の目安は週に1~2日、ビールや酎ハイよりも、身体を温める作用がある赤ワインをグラス1杯程度がおすすめです。

またカフェインの過剰摂取は妊娠する力を低下させるとも言われ、注意が必要です。特にカフェインを多量に含むコーヒーは、1日2杯までに抑えることがおすすめです。カフェインレスのコーヒーや、リラックス作用も期待できるハーブティなど取り入れて、適量を楽しむようにしましょう。

適正体重に近づく

妊娠しやすい身体になるためには、適正体重であることが重要です。適正体重とは、体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)=BMIの指数が20~24の状態です。BMIが18.5以下の場合「低体重」、25以上の場合「肥満」の状態とされています。

低体重の状態だと女性ホルモンの分泌が少なくなる場合があり、肥満の状態だと体重に対してホルモンの分泌量が足りなくなり、ホルモンバランスの乱れの原因となります。

30代の出産 知っておくべきリスクは?

「子どもを望むなら、若いうちが良い」というのはよく聞きますが、女性の社会進出が進む現代においては、耳の痛い言葉でもあります。しかし、現実として妊娠適齢期は20~30代というのは周知の事実。30代で子どもが欲しいと望むならば、どのようなリスクがあるのかを知っておくことは大切なことです。

母体へのリスク

「妊娠は病気ではない」と言えども、妊娠中や出産後は普段よりも多くの体力を要します。不調を感じる人も多く、身体がだるい、食事が満足にとれない、階段の上り下りが辛いといったように症状も人それぞれです。

妊娠・出産時のトラブルは、年齢に関係なくおこるものです。しかし30代は20代と比べると体力や身体の機能が低下していることが多いので、以下のようなリスクを抱える可能性があることも知っておきましょう。

妊娠高血圧症

妊娠20週から産後12週までに血圧が上がった状態のことを言い、以前は「妊娠中毒症」と呼ばれていました。はっきりとした発症の原因は不明ですが、高齢になると血管の柔軟性がなくなり、高齢の妊婦がかかりやすいとも言われています。

軽度の場合自宅安静と食事療法で経過を見ますが、重症化すると入院して母体を安静にすることが必要になります。自覚症状がほとんどない人、手足のむくみがひどい人と症状も様々で、重篤な場合様々な合併症を引き起こすこともあります。

妊娠糖尿病

妊娠糖尿病とは、妊娠中に発見された軽い糖代謝異常症の状態を言います。35歳以上の高齢出産の方や、家族に糖尿病の方がいるなどの場合、発症のリスクが高いと言われています。

妊娠糖尿病を発症すると、帝王切開率の増加、難産といった母体の合併症だけでなく、胎児の巨大化、形態異状、心臓肥大といった赤ちゃんの合併症を引き起こす可能性も考えられます。

胎児へのリスク

女性の加齢とともに、卵子の老化をひきおこし、胎児が染色体異常等の障がいを持って生まれるリスクが高くなることが報告されています。ダウン症候群などの染色体異常や、無脳症といった先天性奇形がその例です。

ダウン症候群

高齢の妊産婦が胎児に及ぼす影響の中で特に心配するのが、ダウン症候群の子どもが生まれる可能性です。ダウン症とは21番目の染色体異常によって発症し、特有の顔貌、先天性心疾患、知的障がいなどが見られます。

ダウン症の発症率は20代の妊婦では1000人に1人なのが、30代に入ると2~3人に増え、30代後半になると100人に1人の割合になると言われています。しかし、染色体異常の原因は偶発的に起こることがほとんどで、誰にでも起こりうることです。

参照ːhttps://www8.cao.go.jp/shoushi/shoushika/meeting/taikou/k_3/pdf/s2-1.pdf

出生前診断って?

出生前診断とは、赤ちゃんが生まれる前に赤ちゃんの情報を得る検査全般を指します。「赤ちゃんの性別」「心臓に異状はないか」といった情報を得ることも出生前診断の1つです。その中でも近年注目を集めているのが、先天性の病気や染色体異常などを調べることができる羊水検査です。

出生前診断は、出産前に胎児の病気の可能性や染色体異常があるかとうかを知ることができるというメリットがある一方で、羊水検査といった比較的精度の高い検査は流産の危険性もあります。

さらに保険適用されないので検査費用が高額になり、100%正確な検査結果を得ることはできないというデメリットもあります。出生前診断を受けるかどうかも、夫婦でよく話し合うことが大切です。

流産の確立が高くなる

加齢とともに卵子の老化が進み、自然流産の割合もあがるという報告があります。自然流産の割合を年齢別にデータ化した調査によると、25歳~29歳の自然流産は11%、30歳~34歳は10%なのに対して、35歳~39歳で20.9%、40歳以上になると41.3%と30代後半から自然流産の割合が大きく増えることが報告されています。

参照ːhttps://www8.cao.go.jp/shoushi/shoushika/meeting/taikou/k_3/pdf/s2-1.pdf

30代出産のメリット

「30代半ばに差し掛かってきたら子どもを諦めた方が良いの?」と不安に思う方もいると思います。確かに、出産を考えるなら年齢のタイムリミットが近づいていることは事実です。しかし、30代の妊娠・出産には、以下のようなメリットもあることを知っておきましょう。

経済的に安定している

30代ともなると男性も女性もある程度のキャリアを積み、経済的に安定しているというのが大きなメリットです。出産・育児にはお金がかかりますが、経済的な基盤がしっかりしているというだけで、精神的にも安心することができます。

育児には想像以上に体力を要します。しかし、経済的に安定していれば、ベビーシッターや託児所を利用するなどして不足する体力面を経済力で補うことができます。

キャリアを積んでいる

30代で出産を経験した方の中には、ある程度のキャリアを積んでいたことで、産休・育休の時に職場に融通をきかせてもらいやすかったという人もいます。さらに、その産後の職場復帰もスムーズに進んだという人も多いです。

また、出産を機に退職をしたという人でも、それまで積み上げたキャリアを生かして産後に転職し、新たなステージで活躍しているという人も多くいます。キャリアを積んでいるということは、自分の力を蓄えるということ。経験豊富な30代は、そういった点でも安心することができます。

精神的に楽

妊娠・出産中の女性はホルモンバランスが大きく乱れて、精神的に不安定になりやすいです。30代の妊婦は、10代、20代の妊婦よりも精神的に落ち着いているので、ナーバスになりやすい時期も自分なりに楽しんで過ごすことが人が多いと言われています。

母親は家庭の中心、太陽のような存在です。妊娠中や産後の育児を楽しんで過ごすことは、子どもにとって、家庭にとってとても良い影響を及ぼします。

ライフプランをみこした計画的な妊活がおすすめ

結婚・妊娠・出産というライフステージの変化は、女性のみならず男性にも大きな生活の変化を及ぼします。キャリアを積むこと、望む時期に妊娠・出産ができることは、20代であれ30代であれ、メリットもあればデメリットもあります。

夫婦でどのような人生を送りたいのか、よく話し合ったうえで計画的に妊活に取り組むことが大切です。

 

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あやぱん

ちょっぴりわがままな長女と、とってもマイペースな次女を持つママライター。
都内で美容師を経験し、今は現役専業主婦でまだまだ忙しい子育て・家事に追われてます!
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