「可愛い子には旅をさせよ」ということわざがありますが、子供が可愛いなら親元においておかずに世の中の苦い経験や大変な思いをさせてみよ、という意味のことわざです。いろんな経験をさせることはその子の人生の糧になります。習い事もその経験の一つです。
せっかく習い事をさせるなら、子供達の身になるものを見つけてあげたいですよね。斬新なアイディアは普段から考える力がなければ生まれません。考える力はなんでも与えられている状態より少し不自由な環境でこそ生まれるものです。アウトドアはその状況にはうってつけです。アウトドアが趣味の親ではない場合あまり経験できないことでもあります。
子供の成長を促す現代的な旅とは、アウトドアのことではないでしょうか。
子供のやりたいを大切にする習い事
子供達の未来を豊かなものにしたくて親の私たちは様々な習い事をさせますが、習い事をやりたいのは子供達でしょうか、やらせたい大人でしょうか。子供発信でやりたい習い事がある場合、自分でやりたいことはやり方や上手くなる方法を自力で考えようとするのでとても伸びると思います。ですが、大人発信のやらせたい習い事の場合は全てが与えられた情報です。
ある程度やらせてみなければ本人達がやりたいかどうかもわからないこともありますが、続けていくのかどうかは子供達の状況をよく見てあげる必要があります。やる気がない状態で、続けるのは時間がもったいありません。本人達のやりたい気持ちを考えつつ、いろんな習い事を視野に入れてみましょう。アウトドアな習い事はコアかもしれませんが、とても楽しいものが多いですよ。
考える力を作る好奇心のパワー
最近の子供達は習い事で忙しかったり、外で遊ぶとしても座ってゲームをする姿をよく見かけます。用意されている流れに沿って、順当に進んでいくようなゲームや、ひたすら同じことを繰り返すものが多いので、ゲームでは考えることがあまりありません。答えは調べればすぐわかりますし、覚えておかなくてもまたすぐ調べればいいだけです。恵まれているといったら素敵なことですが、その恵まれた環境が、子供達の考える力や応用力を奪っているとも言われています。
子供達は、自発的に興味を持ったり関心を持ったりしたものは、どんどん吸収していきます。楽しいと思えるものやもっとやりたいという好奇心が生まれるものに、子供達は猛進していくのです。他人からどれほど言われてもなかなか身に付きませんが、自分で体験することでやっと言われていたことが理解できた、という経験が大人でも一つや二つあるはずです。自分で体験して解決しようして考えたり、これはなんだろう、どうしてなんだろう、と好奇心からくるその気持ちには無限の可能性が秘められています。
アウトドアな習い事のおすすめ
アウトドアは大人の趣味と言われていますが、自ら電気や水がなく舗装されていない険しい道を歩いたり過ごしたりします。そこには非日常を楽しんだり不自由を楽しんだり、星を眺めたりたくさん話をしたり、なんでもある普段の生活とは違う時間の使い方をすることができます。五感を刺激するたくさんの自然の情報がそこにはあります。子供達がそれに触れた時、なんでもある普段の生活はどんなに便利でどれだけの文化が詰まっているのか気付くことができるはずです。自然の中で植物や生き物に触れることもたくさんの興味を生み、五感と興味がリンクすることで知識となって糧となっていきます。外でゲーム画面を見るのではなく、もっと地球を眺めることで子供達も感じることが増えると思います。そこでアウトドアなおすすめの習い事を何個かご紹介いたします。
子供と離れる習い事:ガールスカウト、ボーイスカウト
10歳くらいから加入できて、野外での遊びを中心にした活動を行います。キャンプの用意ができたり、ロープの使い方を学んだりと、遊びながらもアウトドアの知識や技術を深めていきます。また、仲間と一緒に活動するので、協調や友情の精神を育成することも目的としています。みんなで力を合わせて体と頭を動かしながら外で遊ぶイメージです。
長期の休みや土日などを使って、親元から離れて活動を行うことがほとんどで、親の庇護がない状態でそれこそ可愛い子には旅をさせよということわざの体現となります。帰ってきた我が子のたくましくなった背中を頼もしく思える親御さんも多いようです。
子供と一緒に楽しむ習い事:アウトドア教室
親子で楽しむことができる新しい習い事の一つです。自然遊びやキャンプのノウハウを学ぶことができ、BBQやカヤック、虫取り、クラフト製作などのプログラムがあったりします。自然に触れ合うことやサバイバル知識、そして家族みんなでアウトドアの思い出を作ることができる習い事です。
自然と理科に触れられる:フィールドサイエンス
早稲田大学グループが運営する年長さんから入ることができる自然体験型の理科教室です。大自然の中で活動し、様々なアクティビティを行います。自然の不思議さを実感できる感性を育むことを第一に考えてプログラムされています。川で魚を追ったり、化石を探したり五感をフルで使って自然と関わります。自然の不思議さに、なぜ?どうして?という疑問が子供達の中にわき上がり、それを自分で考えて解決していくことで身についていくように指導してくれます。
小学生の勉強の理科も、実際に体験した身近な理科ほど興味深いものはありません。それに気づけないことも多くありますが、なぜ?のアンテナが張った子供達が理科を勉強し始めたら楽しくてしょうがなくなることだと思います。また、早稲田フィールドサイエンス以外にも体験型教育プログラムはたくさんあるので、探してみるといいと思います。
どんな世界でも生きていく術を学ぶアウトドア
今日本は物資に恵まれ、教育も安定し食にも大半の人が困らずに生活していける安定した状況にあります。ですが、住んでいる場所が少し違うだけで、今日も飢餓に苦しみ、働いている小さな子たちが生きていることも事実です。どんな場所に置かれても、わんぱくに子供達が生きていってくれたら、とても安心ですよね。普段と環境が変わった時に何もできずに途方に暮れてしまわずに、なんとか生活していこうとする生活力やサバイバル力を子供たちには持ってもらいたいものです。アウトドアをしたことがあるかどうかという経験の差はとても大きく、知識として知っていることと、実際にやったことがあることも大きく違ってきます。アウトドアは楽しく経験しながら、子供達のサバイブ能力がつくことも期待できるでしょう。
アウトドアは事故も多いので心配なママは一緒に楽しもう
アウトドアな習い事をたくさんおすすめしてきましたが、登山や川遊びなどのアウトドアは危険と隣合わせです。大人が一緒にいたとしても悲しい事故が発生したりしています。安全への意識と知識がとても重要になってきます。子供達が自分たちで気づき、自分や周りの命を守る術を考え出したり勉強することもとても望ましいですが、大人も一緒に勉強することができたらもっと安全ですし安心できます。家族で安全への意識を高めることは災害の増えてきた現代にも必要ですし、備えにもなります。
子供達だけを預けるような習い事もありますが、そこには安全に関してのプロがいるのでお手伝いがてらママも勉強するのも一つですし、信頼して帰りを待つのも一つです。子供達と一緒に、大人の私たちも成長させてもらえるはずです。
最後に
今は様々な習い事がありますが、アウトドアな習い事は家族で楽しめたり、我が子がたくましくなったりとおすすめなポイントがたくさんあります。そこで育まれた自分で考える力や好奇心が勉強や他のことにも役立つ時がきます。もちろん習い事ではなくても、家族でキャンプにいったりするのもいいでしょう。我が子とアウトドア体験を、是非一度試してみることをおすすめします。