「どうやったらこんなにドロドロになってしまうのだろう…」
実際に遊んでいる様子をみている保育士の私でも、戸外から帰っていた園児たちの泥汚れには毎日驚きを隠せません。
ましてや、帰宅後、お洗濯袋から出てきた泥汚れたっぷりのお洋服をみたパパ・ママの気持ちときたら…想像するに容易いです。笑
それでも園児たちには思う存分、ドロドロになることなんか気にしないで遊んでほしいというのが、大人の本心。
園児たちがドロドロになる程、遊びに夢中になっているということはとても嬉しいことです。
保育士である私たちはもちろん、ドロドロになったお洋服をお洗濯するパパ・ママもきっと同じ気持ちですよね。
それでも!頭では分かっているけれど、お洗濯をするのはパパやママ。
パパ・ママ自身もお仕事や家事、育児と大変な中、連日の頑固な泥汚れとの格闘には、うんざりしてしまうことも一回や二回ではないと思います。
結論からお伝えすると、園児の泥汚れを落とすには正しい順序とコツがあります!
また、どろんこが付く前にできるちょっとした対策もありますよ。
今回は、
「ちょっとでも園児の泥汚れが楽に落とせたら…」
「どろんこが付きにくい対策ってあるのかな?」
という方に、是非見てもらいたい方法やアイテム、対策をご紹介しますね!
園児の泥汚れはなぜ落ちない?特性を知っておこう!
”園児の泥汚れ”と一口にいっても、そのどろんこの種類は様々。
・サラサラ砂がたくさんついた汚れ
・水分を多く含んだドロドロの汚れ
ざっくりと分けるとこの二つに分けることができますよね。
サラサラの砂であれば、少し時間が経ってしまっても、手で『パンパン!』とはたいてあげるだけである程度、落ちます。
きっと皆さんが困っているのは水分を含んだドロドロのどろんこの方ではないでしょうか?
泥汚れは不溶性の汚れ=頑固!!
一般的に汚れは3つのタイプに分類することができます。
・水溶性の汚れ
→水に溶けやすい。(しょうゆ・コーヒーなど飲み物のシミ・汗など)
・油溶性の汚れ
→油に溶けやすい。(クレヨン・ペンキ・マジックインキ・カレー・ミートソースなど)
・不溶性の汚れ
→泥やホコリなど水や油に溶けない汚れ
水溶性、油溶性の汚れであれば、どちらに当たるのか見極めて適切な対応をすれば落ちやすいのですが、泥やホコリによる汚れはどちらにも該当しない不溶性の汚れと呼ばれるのものです。
だから、一般的なお洗濯では落ちにくいのですね。
そして、なによりも厄介なのが泥やホコリはその汚れの粒子が細かいということ!!!
洋服の繊維にすぐ、潜り込んでしまい、なかなか出てこないのです。
不溶性な上、細かい粒子、だからこそ、園児の泥汚れは頑固なのです。
「水や普通の洗剤では落ちないの!?どうすればいいの!!」と絶望する必要はありません。
この頑固な性質を知った上できちんとした順序を踏んでもらえれば、園児のどろんこお洋服もきれいにすることができますよ。
園児の頑固な泥汚れを落とす!基本のお洗濯工程・方法はこれ!
point①まずは乾かす!!絶対に水洗いはしないで!!!
「うわ~ドロドロ!すぐに洗わなきゃ!!」とジャブジャブ水洗いしていませんか!?
なんとこのありきたりな対応が、泥を更に繊維に入り込ませてしまっているのです!!!
泥の粒子はとっても細かく繊維に入り込みやすいことは先程お伝えしましたよね?
洋服の繊維というのは、濡れている時に広がる性質があります。
水溶性の汚れであれば、洋服の繊維が広がり水とぶつかるこで、繊維から落ちたり、溶けていくのですが、泥汚れは反対に水で広がった繊維の隙間に挟まって奥まで入っていってしまうのです!
加えて、水でのこすり洗いもNG!
先程と同じ理由で、泥を繊維にこすりつけ、更に繊維のなかに染み込ませてしまうからです!!
泥汚れを落とす際に最も大切なポイントは『一度乾かす』こと!!!
水洗い、こすり洗いをして繊維を広げてしまう前に、水分を多く含んだドロドロのお洋服は天日干ししてあげましょう。一部分のみであれば、ドライヤーなどで乾かすのもひとつの手です。
乾いたら、手でパンパンとはたき、落とせる泥・砂を落とし切ってください。
サラサラの砂が手で落とせるのと同じ要領までもっていくのですね。
そして、落ちやすいサラサラの砂だからといってそのまま洗濯機へいれてしまっては、逆効果で全く落ちないということもお分かりいただけると思います!ご注意くださいね。
point②乾いたらブラシなどで目に見えるどろんこを落とす
一時間ほどの天日干し、もしくはドライヤーなどで乾かした後、乾いた泥や砂をはたくのですが、
その際、手で落とすだけでなく、加えてブラシなどを使用するのもオススメです。
手ではたくだけでは落とせなかった繊維の奥に入り込んでしまっている細かいどろんこも落とすことができます!
特別なブラシは必要ないですよ!
使い終えた歯ブラシやたわしなどでもOKです。
この工程でしっかり落ちた場合やそこまでひどくない場合であれば、この後の工程は飛ばして、洗濯機に入れてお洗濯しても問題ないでしょう!
point③固形石鹸など洗剤をしっかり洋服に染み込ませる
靴下やズボンのお尻の部分など、特にどろんこがこびりついてしまっている場合や遊んでから時間が経ってしまっている場合は、洗剤を染み込ませて少し擦る工程をプラスしましょう!
使用する洗剤は洗濯用洗剤でも構いませんが、固形石鹸などの方が泥汚れの部分に直接塗り込むことができます!
塗り込みながらこすり洗いにもなり、一石二鳥ですね。
塗り込んだあとは少し時間をおくか、次の工程に進んでくださいね。
point④ぬるま湯+石鹸水でつけおき15分
ここでやっとぬるま湯につけます。
40℃程度のぬるま湯に、洗濯洗剤や固形石鹸などを溶かした石鹸水を準備しておきましょう!
15分程度漬け置きすることで、更にすっきり落ちやすくなりますよ。
15分経ったら、もみ洗いもプラスして、繊維にこびりついた泥汚れを出していきましょう!
お湯にどんどん汚れがしみ出してくると思います。
何度かお湯を入れ替えてすすぎながら、どろんこをかきだしてくださいね。
point⑤洗濯機で通常洗濯
しっかりすすいだ後は、洗濯機に入れて仕上げをしましょう。
ここからは通常通りのお洗濯ですね。
園児の泥汚れを落とすためには、洗濯機に入れる前のひと手間が大切だということがお分かりいただけましたか?
特に泥が付いたままの洋服を直接、洗濯機に入れるのはとっても危険!
洗濯機の故障の原因になります。
最低でも、天日干し+どろんこのはたき落としを行ってから、洗濯機にいれましょう!
効果抜群と噂のアイテム!!オススメ洗剤など4選
基本のお洗濯工程はご理解いただけたかと思います。
そこで、基本のお洗濯工程の中で使える”効果抜群!”だと評判が良いアイテムをご紹介しますね。
一つのアイテムだけでなく、複数のアイテムを場面ごとに使い分けると更に効果が期待できますよ!
参考にしてくださいね。
オススメ①ウタマロ石鹸
頑固な汚れに”効果抜群!”と呼び声の高いウタマロ石鹸!
古くから愛されている商品ですので、愛用している方も多いのではないでしょうか?
固形石鹸が有名ですが、液体洗剤も発売されています。
固形石鹸でこすり洗い、液体洗剤で漬けおき洗いとどちらの工程でも対応できる商品ラインナップも魅力的。
また、コスパも良くパパ・ママの強い味方ですよね。
オススメ②オキシクリーン
万能洗剤、酸素系漂白剤の「オキシクリーン」は知る人ぞ知る漂白剤。
洗濯機のお洗濯の際、一杯プラスするだけで、かなり綺麗に落ちると評判です。
色物でも使用できるのも嬉しいポイント!
とはいえ、漂白剤ですので、素材などによっては色落ちの可能性もありますよ。洗濯表示をしっかり確認してくださいね。
今回ご紹介した基本のお洗濯工程のなかでは、漬けおき洗いの時に活躍してくれそうです!
オススメ③重曹
昔ながらの方法に重曹を使用する方法もありますね。
紹介した基本お洗濯工程のなかでは、固形石鹸でのこすり洗いの際に、石鹸と同等の量の重曹を塗り込んでみてください。
重曹は、においを消してくれる効果もある優れもの!一度は試す価値ありです。
オススメ④天然由来オーガニック製品
漂白剤や洗剤の化学物質が、子どもの肌に触れる洋服につくのは避けたい…と考えるパパ・ママも多いですよね。
特に3歳までの子どもの肌はとても敏感。
強い化学物質はアレルギーの引き金にもなるといわれますので、天然由来のオーガニック製品洗剤を使用するのもオススメのひとつ。
健康面も考えて、検討してみてくださいね。
また、お風呂で洗濯ごっことして、一緒にお洗濯を手伝ってもらうのもオススメの取りくみです!
そんなときは特に、安心・安全の天然由来オーガニック製品を使用してみてはいかがでしょうか?
こんなに簡単!!時短&裏ワザテクニック2選!
基本のお洗濯工程を紹介しましたが、意外なものでもお洗濯を楽にしてくれるものがあるのです!
ご紹介していきますね!
裏技①スティックのりで落とす!
基本のお洗濯工程に倣って、泥をある程度落とし、すすいだ後、頑固な泥部分にスティックのりを塗ると、綺麗に落ちるのです!
小さな泥が繊維に入り込んでいる頑固な泥部分にスティックのりを塗ると、泥とのりがくっついてくれ、どろんこが落ちやすくなるそう。
スティックのりの効果はそれだけではなく、落ちたどろんこが再び洗濯物にくっつくのを防ぐ効果も期待できます!
スティックのりを塗ったら、10分程度放置し、洗濯機にいれてくださいね。
裏技②スクラブ入り洗顔フォームで落とす!
こちらも日用品を使った裏技です!
スクラブ入りの洗顔フォームはいわゆる研磨剤の働きをしてくれます。
そのスクラブが、洋服の繊維の奥に入ってしまったどろんこをかきだしてくれるのですね。
お家の洗顔フォームがスクラブ入りの方や、専用の洗剤が手元にないという方は、一度試してみてくださいね。
使い方は泥汚れの頑固な部分に塗り込んで、しばらくおいておき、洗濯機へ入れます。
重曹と同じ要領ですね。
もしもの時に落としやすい!?泥汚れ対策の洋服とは?
対策①プレイウェア・お砂場服
撥水加工のされたプレイウェアを準備して、そもそもの泥をつきにくくするのも対策としてはオススメです!
プレイウェアとは、”お砂場服”などとも呼ばれます。
洋服の上からポンチョのように着たり、つなぎのようになっているものもありますよ。
幼稚園や保育園で「うちの子だけ、特別に着せてください!」というのは、ちょっと難しいかもしれませんが、インターネット通販には、お洋服として着て登園しても違和感ないような可愛らしいデザインがたくさんありますよ!
雨上がりの翌日やどろんこ遊びをする日が事前にわかっている場合は、プレイウェアを着ていくのもいいかもしれませんね。
ただし、保育園・幼稚園に着ていく場合は、園児自身が着脱しやすいものにすることを忘れないでくださいね。
対策②プリントの大きな服
「プレイウェアはちょっと気が引ける…」というパパ・ママにオススメなのは、”プリントの大きな服”!
プリント部分は、水を弾きますよね?
全身を守ることはできませんが、少しでもどろんこがつく部分を減らしたい場合は検討してみてくださいね。
また、プリントTシャツであれば、プレイウェアのように目立つこともなく、無理なくチャレンジできるのではないでしょうか?
できる範囲で大丈夫!ちょっとのコツで楽しよう!
園児の泥汚れを落とす際の基本の工程から裏技までご紹介しました。
紹介したすべての方法を毎日行うのは、パパ・ママにとっては負担が大きいと思います…!
“できるところだけ”、”今日は子どもと一緒にお風呂で洗濯ごっこ!”など、出来る範囲で泥に向きあってくださいね。
ご紹介した中で一番大切なのは、やっぱりまずは「乾かす」こと!!
このひと手間だけで、大きく違いますので、是非参考にしてみてくださいね。
子どもたちがのびのび自由に遊べる環境とそれをサポートするパパ・ママの役に少しでも立っていれば嬉しいです。