今年はコロナの影響で、お子さんの通う保育園・幼稚園での夕涼み会がなくなってしまった!という方も多いのではないでしょうか?
せっかくの子どもたちの晴れ舞台。
中止になってしまって残念に思ってしますよね。
また、「他の保育園はどうなんだろう」「コロナ禍であっても、行事ができないことで子どもたちに悪い影響はないのか」と疑問に思う親御さんも少なくないはず。
そして、なにより子どもたちの気持ちを考えると「子どもたちにはどんな言葉を掛けたら…?」と、戸惑ってしまいますよね。
現状、今年の夕涼み会はコロナ禍の中でも開催できるよう工夫をこらしたり、代替え案として別の企画を考えたりと各保育園・幼稚園が地域に応じた取り組みを行っていることと思います!
今回は、現役保育士ライターである私、石原みりんが、コロナ禍での夕涼み会の取り組みについてまとめ、お子さんたちへ保護者の方ができる働きかけについて考えてみたいと思います!
また、保護者会などで夕涼み会の運営に参加するという保護者の方もいらっしゃいますよね。
いつまで続くかわからないコロナ禍の日々。
来年度以降の参考にして頂けると嬉しいです!
コロナ禍の2020年、保育園・幼稚園の夕涼み会はどうなった?
夕涼み会に限らずですが、保育園での行事は以下のパターンになっていると思います!
①今年は中止
②規模の縮小、時間の短縮、密を避けての開催
③園児と職員たちだけで開催(保護者参加なし)
④別の行事・活動に代替え
⑤例年通り開催
主にこのパターンとなっていると思いますが、皆さんの通っている保育園・幼稚園はどうでしょうか?
「⑤例年通り開催」は、私自身聞いたことがありません。
しかし、小規模保育園などで、例年そこまで大規模に行事を行なっていなかった園ならばあり得ると思ったので入れています。
コロナによる緊急事態宣言が出ていた4月、5月の行事や子どもたちの参加しない保護者会などは「①今年は中止」となることも多かったですよね。
ですが、子どもたちがとっても楽しみにしている行事である夕涼み会となると、話は変わってきます。
圧倒的に「②規模の縮小、時間の短縮、密を避けての開催」、「③園児と職員たちだけで開催(保護者参加なし)」、「④別の行事・活動に代替え」が多いのではないでしょうか?
この中でどれが一概に良い対応だったということは決められません。
それは、保育園や幼稚園がある地域、周辺環境、園児人数など、様々な要因によって変わってくるからです。
なので、もし「あそこの保育園は例年通り開催していたのに、何故うちの保育園の夕涼み会は中止なの!?」と疑問に思っている方がいらっしゃれば、
それはそれぞれの保育園によって違った懸念点があり、それを踏まえた各保育園の苦渋の決断だということを知っていてほしいなと思います。
コロナ禍だから知恵を絞って!夕涼み会を開催する上での工夫の数々!
これまで通りとはいかなくなってしまった、夕涼み会。
各保育園・幼稚園ではどのようにして開催したのでしょうか?
そのアイデアをまとめておきますね!
アイデア①時間帯を分ける
多く保育園・幼稚園が採用している分散方法です!
例えば「3歳児は18:00以降にきてください」「5歳児は18:30以降にきてください」など、時間をずらす方法です。
完全入れ替え制にするかどうかは、園児人数にもよってまちまちですが、来園の目安ができるので、対応がしやすくなります!
密も解消できますね!
例年通りだと夕涼み会は“17:00〜19:00の間は出入り自由”といったように、ご家庭の都合に合わせて参加してもらうことが多かったと思います。
ですが、それだと密になるタイミングが図れず、対応も難しくなってしまいますよね。
ある程度の規模の保育園・幼稚園ならば、少なくとも「前半」「後半」に分けて行うところが多いようです。
アイデア②規模の縮小、時間の短縮
出店や催しの数を少なくすることで、スペースを広げたり、開催時間を縮小する方法です。
夕涼み会は、園児のご両親に加えて地域の方やおじいちゃん、おばあちゃんも参加できる行事。
どうしても狭い園内は密になってしまいます。
ソーシャルディスタンスを守れず、同じ場所に長時間滞在することが最も感染リスクを高めてしまいますよね。
その対策として、本当に必要なものだけを残すという判断も必要となるかもしれません。
例えば、
「今年の出店は4個から2個に減少」
「盆踊りは保護者は入らず園児たちだけで行う」
「演目は5歳児だけが行う」
「人が集まってしまうフィナーレの花火は中止する」
「飲食スペースは無くす」
など、もちろん華やかさや盛大さは減少してしまいますが、できる限りで子どもたちが楽しめるように工夫している園が多いです!
夕涼み会の規模は縮小した分、「お土産を豪華して持って帰ってもらう」などの対応もあります。
縮小しても開催するメリットとしては、小規模であっても子どもと保護者が一緒に体験できるということ。
大好きなお母さん、お父さんと一緒に、いつもとは違う保育園・幼稚園を楽しむことが子どもにとってはスペシャルな時間になるはずです!
アイデア③園児たちと職員だけで開催(保護者参加なし)
保育園・幼稚園の普段の生活の中で、夕涼み会の出店などを楽しむ方法です。
縁日ごっこ、お店屋さんごっこなどのイメージですね。
保護者の参加や見学はできないのですが、ムービーを撮影して配信するなどの工夫をしている保育園・幼稚園もあります。
ムービーだけでなく、写真の販売、掲示、配信、お手紙での配布などで、保護者や地域の方に見える化するようにしている保育園・幼稚園も多いですね。
例えば
「おやつの時間にかき氷を食べる」
「出店のヨーヨー釣りやゲームなどを異年齢で交流しながら楽しむ」
「職員も園児も、ゆかたやじんべえを着て過ごす」
「保育室をお祭り風に飾り付けをして雰囲気を味わう」
「提灯を製作して飾る、持ち帰る」
などの姿を写真やムービーに残して掲示や配信を行っています。
室内の雰囲気を夏祭りらしくし、ゆかたを身に付けるだけでも、子どもたちはワクワクしますよね!
特別な日であることが感じられるだけでも、子どもたちにとっては十分よい思い出になります。
そして動画や写真も、形に残る記録としてかなり好評ですよ。
動画や写真の良いところは“子どもがその時の気持ちや出来事を話す元になる”ということ!
ご家庭でお子さんの溢れる気持ちをたくさん聞いてあげてくださいね。
コロナ禍での行事減少。子どもたちにしてあげられること。
すでに述べたように子どもたちに例年通りの体験はさせてあげられなくとも、いつもとは違った楽しみを準備しようとしている保育園・幼稚園。
園児たちはもちろん、夕涼み会がなくなってしまい残念に思っています。
ですが、子どものパワーは本当に偉大!
ほとんどの園児が「今年はコロナで去年みたいにはできない」と理解しており、その上でいつもとはちょっと違う特別な時間や活動を前向きに楽しんでくれているように思います!
もちろん、「今年はコロナで夕涼み会が無くなって残念だったね。」と悲しい気持ちを共感してあげることも大事なのですが、
もっと大切なことは「代わりにこんな経験が出来たんだね!」と、子どもが楽しんできたこと、体験したことを心から一緒に喜んであげることではないでしょうか?
園児たちにとって、夕涼み会などの行事は特別なものであることは間違いありません。
ですが、それ以外のなんてことない日々、例えば「〇〇くんとダンゴムシをみつけた!」「先生がこんな遊びをしていた!」などの自発的な発見こそが、気づきが子どもたちを大きく成長させるのです!
そんな時に話を聞いてくれる大人の存在が子どもたちにとっては何よりの幸せなのではないでしょうか
子どもの成長は夕涼み会などの行事だけで伸びるのではありません!
日々の生活と関わりの方がよっぽど大切なのです。
なので、行事がなくなったからといって、子どもの成長を心配する必要は全くありませんよ。
コロナに負けない!子どもと大人でどんな経験も大きな力にしていこう!
夕涼み会に限らず、行事を中止するか、縮小して開催するかなどは、地域性や児童人数などによって、最適な対応は変わってきます。
何より、保育園・幼稚園職員も園児たちもそんな中でも前向きに、出来ることを楽しもうとしているんです!
この大きな生活様式の変化の中、生活をすることで戸惑いや疑問もたくさん湧き上がってくると思います。
そんな中で“例年通りいかないこともある”“状況によって柔軟に対応する力”を学ぶことも子どもたちの成長に一役買ってくれるのではないかと、私は信じてします。
そして、子どもたちの残念な気持ちや楽しかった気持ちを一番共感してあげられるのは、やっぱりお母さん、お父さん。
子どもたちの健やかな成長のためにも、子どもたちのありのままの気持ちを受け止めてあげてくださいね。