私達が生きていくうえで必ず必要な水分補給。
乳児の場合喉が渇いたと自分の意思を伝えることが難しいので、ちゃんと足りているのかどうか気になるママも多いと思います。
そこで今回は乳児に必要な水分量の目安や水分補給の仕方と注意点を紹介しています。
体調不良の時にも参考になる情報が満載ですのでぜひご覧ください。
乳児に水分補給が必要な理由
乳児は身体全体の80%が水分でできています。
しかし汗腺の数は大人と同じなので大人の2倍以上汗をかきます。
失われていく水分量をきちんと補うためにも適切な水分補給はとても大切です。
乳児は体温調節機能が未発達な事から、体に熱がこもってしまいやすい特徴があります。
その為外気温の影響を受けやすく大人より脱水症状を起こしやすいと言われています。
特に乳児は自分で喉が渇いたと自分の意思で伝えられません。
その為何か飲みたくてもうまく伝えることができず、体調不良の時や夏の暑い日などは脱水症状を起こし体調を崩してしまう恐れもあります。
そうした恐れを防ぐ為にも正しい方法でこまめな水分補給が必要なのです。
乳児は母乳・ミルクを飲ませるのが一般的で離乳食を開始するタイミングを目安に水やカフェインレスの麦茶などを飲ませ始めます。
離乳食を開始する生後半年前後までは母乳やミルクで補っていましたが、母乳やミルクを飲む量は成長するごとに減っていきます。
その減った分を補うように飲ませていきましょう。
果汁やジュースなどの甘い飲み物を最初から与えてしまうと虫歯や偏食のリスクがあります。
砂糖には依存性が強く血糖値が上がるので怒りやすい性格に育ってしまいがちです。
また頻繁に与えていると甘い飲み物以外飲みたがらなくなってしまうので辞めましょう。
乳児に必要な水分量
乳児の1日に必要な水分量の目安は、体重1kg当たり150mlと言われています。
その為平均は生後3ヵ月で約800ml、生後6ヵ月で約1,000ml、1歳で約1,200mlとされています。
乳児の体重増加が著しい時期であり成長段階に合わせて必要な水分量が変わってくるのが特徴です。
乳児は一度にたくさん飲むことができないので、少しずつこまめに混ませてあげる事が大切です。
目安としては1回に20ml前後と言われています。
暑い夏場は汗もかきやすく普段より多めに飲ませる必要があります。
また冬の乾燥する時期も意外と脱水になりやすいので注意が必要です。
その日の天候や体調によっても飲む量が変わってくるので臨機応変に対応しましょう。
乳児の水分補給の仕方
では実際に水分補給をさせてあげる方法を紹介します。
生活リズムの中で習慣化する
遊ぶのに夢中になっていたり、ママが忙しかったりすると水を飲ませる事を忘れてしまう事があります。
それを回避するためにも生活の中で習慣化しましょう。
タイミングとしては「起床時、食事の時、お昼寝前後、おやつの時、お風呂後」など何か行動する前に飲む習慣をつける事で飲み忘れを防ぐことができます。
コップやマグで練習を兼ねて飲ませる
離乳食に慣れてきたらコップやマグを使ってみましょう。
飲む練習を兼ねて水を飲ませることができます。
コップはママが持ちサポートしてあげながら飲ませるのが良いでしょう。
マグはストロータイプの物がオススメです。
早い子だと使始めて2~3日ほどで少しずつ飲めるようになってきます。
離乳食のメニューに汁物を入れる
離乳食が進んできたらスープなどの汁物を作ってみましょう。
ご飯と一緒にスープなどを飲むことで1日に必要な水分量の一部を摂取する事ができます。
お味噌汁や野菜スープなど具材を変え味付けを変えながら飲ませてあげましょう。
離乳食の時期は出汁で味付けをし、薄めの味つけで大丈夫です。スプーンで少しずつ飲ませてあげましょう。
体調不良の時の水分補給方法
乳児が体調不良の時はこまめに何回も飲ませてあげる事が大切です。
身体に熱がこもっている状態だといつも以上に飲み物を欲しがる場合があります。
母乳の場合は母乳を飲ませて大丈夫ですが、ミルクは使用限度があるのでミルクを追加して飲ませる事は避けましょう。
体調不良の時には「ベビー用のイオン飲料・乳幼児用経口補水液」を飲ませてみましょう。
特に下痢嘔吐の時はナトリウムなどの電解質が失われやすいです。
ベビー用のイオン飲料や乳幼児用経口補水液は失われたナトリウムなどを効率よく吸収でき、体調の回復を促してくれます。
この時に大人用のイオン飲料などは飲ませないように気を付けましょう。
大人用のイオン飲料は乳児には糖分・塩分を始め成分の浸透圧が高すぎてしまいます。
特に乳児は体が未発達であることから乳児用の物を使うようにしましょう。
また発熱や下痢・嘔吐などで必要な水分量に足りていないと脱水の恐れが出てきます。
猛暑の時は熱中症をおこしてしまう事もあります。
子供の様子を見ながら脱水症状を起こしていないか注意してみましょう。
脱水症状になると「おしっこの回数、量が減る、ぐずぐずして不機嫌になる、肌のハリが弱くなり唇や口の周りが乾燥してくる、脈が速くなる」といった症状が出てきます。
これらの症状があらわれてくると脱水が進んでいると判断できます。
乳児の脱水症状の進行は大人より早いと言われています。
場合によっては点滴などの処置が必要な場合もあります。
その為様子がおかしいと感じたり、上記の症状がある時にはすぐに病院へ行き適切な処置をしてもらいましょう。
更に悪化すると「おしっこが出ない、ぐったりしている、意識がもうろうとしているなどの」症状が出てきます。
意識がもうろうとしていて呼びかけにも反応しない場合には一刻を争う可能性も出てくるので急いで救急車を呼びましょう。
乳児に水分補給する時の注意点
乳児の水分補給をする時の注意点は3つあります。
温度に気を付ける
できれば常温の水を飲むように心がけましょう。
暑い日は冷たい水が飲みたくなりますが、冷たさが胃に負担をかけてしまいます。
常温だと胃への負担も少なく体も吸収しやすいです。
お味噌汁やスープなどの汁物を飲ませる時も暑すぎず冷たすぎない温度で飲ませてあげましょう。
水分量に注意する
元気な時に水分を取らせすぎてしまうと下痢をしやすく、飲みすぎが原因で体調を崩してしまう事があります。
早い子だと1歳前に断乳するので断乳後に必要な水分量をきちんととれているかが心配になるママもいます。
しかし飲ませすぎも良くないので臨機応変に適量を飲ませましょう。
ママの脱水に気を付ける
子供の事に集中していると自分の事はつい後回しにしまいがちです。
その結果ママが脱水症状を起こしてしまう事もよくあります。
喉が渇いたと感じる時点で既に脱水は始まっています。
授乳期は特に意識して飲み物を近くに置いておくなど、飲む習慣をつけましょう。
子供に飲ませるタイミングでママも一緒に飲むなどすると子供も真似して飲んだり、ママも飲み忘れを防ぐことができます。
まとめ
乳児は体が未発達でありながら汗を良くかくのでこまめにママが飲ませてあげる事が大切です。
乳児に水分を飲ませ始めるのは離乳食を始めたタイミングからスタートしましょう。
体調が悪い時はベビー用イオン飲料などをうまく利用し脱水症状にならないように気を付けましょう。
この記事では乳児の水分補給の仕方や注意点も紹介しています。
ご家庭ですぐに取り入れられる方法が多いので、ぜひこの記事を参考にご家庭で試してみてください。