子供達の将来に役立つことを考えて、幼児期から習い事を習わせたい親御さんは多いと思います。
今はいろんな種類があって、手取り足取り細かいことまで丁寧に教えてくれるところがたくさんあります。
習い始める時期としておすすめなのは幼児でも3歳くらいからですが、5歳頃や小学生くらいが自身のやりたいことが見つけやすくて最適な時期です。お友達に誘われて一緒に始めたり、子供達自身がやりたいことを見つけて楽しんでやれることほど伸びるものはありません。
では、もっと小さい幼児期から習わせるといい習い事とは何でしょうか。
幼児には心と体と頭の基盤となる習い事がおすすめ
幼児の時から習わせたい習い事は、子供達のベースとなる心と体と頭を作ることをメインに選ぶのがおすすめです。これから先いろんなことに出会い子供達がどんなものにハマるのかは誰にもわかりません。もちろん親が事前に道標をつけてあげることもできます。習い事はその一つとしてもおすすめです。でも向き不向きもありますから、どんなことにも対応できて選択肢が増える地頭の良さと、よく動ける体と、失敗に負けない心を作ることができる習い事が、幼児の時はおすすめです。
おすすめの習い事:頭が良くなる
せっかく習い事をするなら、頭が良くなる、学力向上に貢献してくれるような習い事がいいですよね。知育などの言葉はよく知られていますが、ベビー公文や英語学習は地頭が良くなるというよりは、小学生の学習の先どりですので、これには含みません。英語は言語ですし、平仮名や計算はしかるべき時に学ぶことが最適なのではないかと考えます。地頭がいい、というのは、その時々の学習への適応力や吸収力の良さを念頭に置いています。
幼児から始められる人気ナンバーワン
昔からずっと人気が高く、近年のランキングでもナンバーワンのスイミング。
東大生が過去に習っていた割合も高いことでも有名です。ベビースイミングなどもあるので本当に小さい乳幼児から始めることもできます。水泳と学力は関係ないようですが、いろんな方面で効果があります。心肺機能が向上するので風邪をひきにくくなりますし、体もバランスよく成長に合わせて鍛えられていきます。そして、泳ぐことや浮いていることに集中していないと溺れてしまうので集中力も自然と身につきます。また、空間認識能力も高まるとされているので、算数などの考え方にも結びつきます。癒し効果があり、脳をリラックスさせることからも、万能の習い事であると言えるでしょう。
感性や表現力を豊かにするおすすめのピアノ
音楽系も頭が良くなるとされています。
幼児がまず習いやすい音楽はピアノでしょうか。楽譜を読むこと、読んだ楽譜を一時的に記憶すること、記憶した楽譜通りに弾くこと、弾いた音を聴き、良し悪しを考えることで脳をフル回転させています。頭で思ったことを表現する力もそうですし、それを末端神経である指に伝達することのスピードは速いに越したことはありません。そして楽譜を一時的に覚えるということは、脳のワーキングメモリの容量を増やし、「一旦覚えておく」という能力は文章問題などに強くなり、勉強の効率も上がるといえます。
学力の底力を上げながら、表現者としての豊かな感性も育てることができるので、ピアノがベスト!と言っている脳科学者もいます。
おすすめの習い事:幼児から運動神経の基盤を作る
体を作る習い事もおすすめです。
座り方、立ち方、歩き方、走り方など生きる上でベースとなる動き方を幼児の間に習得していきますが、誰も教えたわけではないのにできるようになっていきます。そうしてそれぞれに子供のうちから体の癖は作られていき、ゲームや勉強によって猫背になったり、ランドセルで腰痛になってしまったりする子もいます。体の癖によって歪んでしまってからやりたいスポーツに出会っては、怪我をしてしまったり、体の動きが悪くてうまくできなかったりして諦めてしまうかもしれません。
幼児のうちから正しい体の使い方を学ぶといいでしょう。
軸のある体の使い方ができるバレエや体操
姿勢を美しくするといえばバレエです。
男女ともに人気があるのは体操の方かもしれませんが、どちらも体に軸を作り、強くしなやかな体を作ります。体が柔らかいことは、可動域が大きいことで体を使える範囲が広がります。アウターの筋肉をつけすぎなければ成長期に邪魔をせず、骨に沿ってしっかり自分を支えられる体を作ることができるので、これから出会うスポーツのベースともなりますし、これから100年生きていく子供達の健康な体となってくれることでしょう。
おすすめの習い事:日本らしさに誇りを持つ
世界に羽ばたいてもらいたい気持ちから、英語を習わせたいママさんはとても多いですが、実際に英語を話せて海外に出た時、日本のことを知らなすぎる自分に気づくことがあります。海外の人たちは母国愛が強くあり、自分の国への誇りがあります。日本人は海外への憧れが強すぎて、逆に日本のいいところを忘れがちであると気づかされるのです。日本っぽいこと、何かできる?と言われて何か自分の中で紹介できることがあるでしょうか?別に何もなくても問題はありませんが、話を広げることで、その相手との距離を近づけられるいいきっかけにもなると思います。日本には日本のいいところがあり、日本人として誇れるパワーがあります。
武道をしていると滲む日本人の礼儀正しさ
武道は心技体と言って体を鍛えつつも心を鍛えることに重きを置いています。
どの武道も、礼に始まり礼に終わります。相手への敬意を払い、しっかりとお辞儀をします。礼儀正しさというのは、人となりを表す上に、無礼な人への防御法にもなります。武道を習うことで、身体的にも自衛になりますし、心の面でも強くあれるのです。腕白で暴れん坊でも武道を習ったことで力の使い方を理解してみんなに優しくなれたりします。優しく強く芯があって凛々しい子供達は美しいですよね。
また、心が強いことは、ストレス社会に生きねばならない子供達に最も必要なスキルかもしれません。日本人らしく礼儀正しい中にも、強さも身につけることで新しい時代を生きる糧になるのではないかと期待します。
幼児の習い事は気持ちを優先しましょう
スイミング、ピアノ、バレエ、体操、武道の5つを紹介しましたが、幼児の習い事は大人の一存ではできません。実際にやるのは子供達です。いくら親の私たちが小さい時からこれをやっておくと後々いいのよ、と言ったとしても、子供達の気持ちが乗らなければ、ただの時間の無駄になってしまいます。それならば、家族でご飯を一緒に作って食べたり、お出かけをしたりする家族の時間を大切にすることの方がおすすめです。幼児教育の基本は家庭です。家族の愛情を感じながら育つことで十分です。もしもなんとかして通わせたい場合は、大人も一緒に習ってしまうのもおすすめです。
最後に
幼児の習い事をする中で大切なのは、優勝したり、賞をとったりする結果ではなく、身につけていく姿勢や、向上心、挑戦する心などの、見えない部分です。うまくいかなくて泣いてしまうことも幼児のうちは多いでしょう。その感情がとても大切で、そこを乗り切れるように、励まし、応援し、そばにいることが親の私たちにできることです。そんな中で、地頭が良くなったり、良く動く体になったり、心が強くなるのは副産物です。どんな習い事でも、子供達にとっても親にとってもいい体験になることだと思います。