皆さん、こんにちは!
今回は母子手帳や検診について、お話をしていこうと思います。
突然ですが、その前に1つ質問があります。母子手帳を”最初から最後まで”きちんと読んだ事はありますか?
なんとなくパラパラとページを開いて”へぇ~こんな事も書けるんだ”…なんて飛ばし読みをしている人は勿体ないですよ!
なぜかというと、母子手帳には”絶対に必要な情報”が書かれているから。余計な情報は一切ありません。情報によっては、インターネットで調べるよりも母子手帳で確認した方が早いこともあります。
データを記録するだけが母子手帳ではありません。検診の記録をしつつ、わからない事を調べるのにも使える”優れ物”なんです。
私も何度か、母子手帳の情報に助けてもらった事があります。
産後の真夜中に赤ちゃんがいきなり熱を出してしまい…私はパニックになりました。”ネットで調べた方がいい?いや、救急病院に電話か!あれ?電話番号どこに貼ったっけ!?”いつもなら思い出せる事も、気が動転して思い出せませんでした。その時に母子手帳で番号を調べ、急いで電話して病院に行きました。
母子手帳は検診の結果を記録するだけでなく、情報を調べる事ができる”小さな辞書”のようなものなのです。これはママや赤ちゃんをサポートしてくれますし、持って見せるだけで割引などの公的サービスを受けられる場合もあります。
そんな母子手帳を、検診用の”ただ記録するだけの物”にするのは勿体なくないですか?
そういう私はというと…公的サービスについてあまり知らず、ほとんど使っていませんでした。今更ながら、かなり損をしたと思っています…。でも!皆さんには、私のように損をしてほしくないんです!
これから母子手帳の歴史や内容、サービスや検診について紹介していきます。
ぜひ、これからの妊娠生活にお役立てください。
母子手帳って何?
正式名は”母子健康手帳”。
ママや子供の成長の過程…例えば周期ごとの体重や産後の健診結果、予防接種などのデータを記録する物です。
住んでいる市町村に”妊娠の届け出”を出すと受け取る事ができます。地域によってデザインは違いますが、内容はほとんど同じなので安心して下さいね。
私が初めてもらいに行った時、凄くドキドキしたのを覚えています。妊娠初期ってつわりはあっても、お腹の大きさも胎動もないのでいまいち”ママになった”という実感が湧かなかったのですが、母子手帳を受け取った時、”とうとうママになったんだ”と改めて実感したことを思い出します。
母子手帳は母子をサポートするだけではなく、”ママ”という実感を与える物でもあるんです。見える形としてあると、”自分が母親になる”という意識が生まれますよね。そのため、いつも以上に食べ物に気をつけたり、転んだりしないように気を配るようになったり…そういった意識や責任感が生まれます。
日本が始めた!?母子手帳の歴史
実は日本が独自で始めたものなのです。始まりは戦争中。
“生めよ増やせよ”歴史の授業で出てきたかもしれません。戦争の兵隊を増やすために、多く子供を産む事が勧められていました。そのためたくさんの妊婦がいたにもかかわらず、今のような技術がなかったこともあり、多くの妊婦や赤ちゃんがこの世から去ってしまったのです。
この昭和 15 年当時の妊産婦死亡率は、出生 100,000 対 239.6 であり、年間の妊婦死亡数は 5,070 人となっており、現代に比べると約 65 倍も高率であった。死産原因の 20-30%を占める妊娠中毒症の早期発見と早期治療、早産の予防などに、妊娠中の管理が重要であり、とりわけ、死亡を減尐するためには妊
娠早期届出、施設分娩の徹底等が必要であった。
多くの原因は早産だったようです。
実は私も切迫早産でした。妊娠中期から入院して24時間ずっと点滴生活を続けていました。今の時代で”早産を防ぐ治療法”があったからこそ、我が子は無事に生まれてきてくれたんですね。
戦争中で、しかも物資が少ない時代では十分な治療を受けるのは難しい…もし私が”この時代”で妊娠していたら、ママにはなれなかったかもしれません。
昭和17年7月13日に”妊産婦手帳”が発行されました。これが今の”母子健康手帳”の事。
これを持っていると、優先的に物資をもらえたそうです。国からの推奨と物資のおかげで妊婦は増えましたが、当時の妊娠・出産は今以上に命がけだったんですね。
この母子手帳のおかげで生存率が上がったため、フィリピンやカンボジアなどの国々が導入を始めました。そのおかげか、出産率も上がっています。国境を越えて、母子手帳は多くのママや赤ちゃんをサポートしているんです!
母子健康手帳の内容
- 妊娠中・産後の歯の状態
- 赤ちゃんの月ごとの健康診査(〇カ月児健康診査など)
- 予防接種の記録
- 妊娠中や産後の食事について
- 産後の赤ちゃんの様子
- 病院や育児などの受けられるサポートについて など
赤ちゃんへの必要な情報が書かれているので凄く便利です。
食事だけではなく病気や歯みがき、うんちの色まで載っています。まさに”小さな辞典”ですね。時間のある産婦人科の待ち時間などに、予習・復習として読んでおくといいと思います。私は、そうやって長い待ち時間を潰していました。
妊婦検診って何?
・初診から妊娠3カ月(11週まで)…2週に1回
・妊娠4~6カ月(妊娠12~23週)…4週に1回
・妊娠7~9カ月(妊娠24~35週)…2週に1回
・妊娠10カ月(妊娠36週以降)…週に1回
安定期(妊娠中期)に入ると、早産になるリスクがグッと減ると言われています。
妊娠初期から私は流産が怖かったので、1日も早く安定期に入りたかったんです。最初は2週間に1回診てもらえたのが、12週に入り”4週に1回の健診”になり…自分の中の不安が大きくなりました。その不安に毎日耐える日々…。考えないようにしてもつい考えてしまい、検診を待つ1カ月間がとても長く感じました。”毎日病院に通って、毎日赤ちゃんの無事を確認してもらえたらいいのに…”と、いつも思っていました。
きっと多くのママ達も、自分の赤ちゃんの成長を調べてもらえる妊婦検診が待ち遠しく感じているのではないでしょうか。でも、ちょっと待って下さい。貴方の体調はどうですか?つわりで食べられなかったり、逆に食べ過ぎてしまったりしてちょっと心配…という人もいると思います。毎回体重測定や尿検査をするので、太ったり栄養不足になったりすると医師に注意されます。でもそれは、ママの身体の健康も気をつける必要があるから。ちなみに私は、妊娠中期から最後まで”栄養不足・体重減少・子宮頸管が短い(早産の危険)”でした。
妊婦は体重のコントロールや妊娠糖尿病、高血圧など様々な生活習慣病に気をつけなければなりません。
言うのは簡単ですが、つわりがあるとかなり難しいですよね。それは多くのママが”食べる・食べない”で、吐き気を軽減しているからです。でも赤ちゃんのためにも自分のためにも、できる範囲で気をつけて下さいね。
妊婦検診の料金が減る!?妊婦健康診査受診票の使い方
妊娠健康診査受診表は、母子手帳と一緒に交付されます。産婦人科で渡すだけでOKです。
これを使うと、妊婦検診で払う金額がかなり減額されます。だから使わなきゃ損!
ただ1つ、注意点があります。それは、枚数が最大14枚と決まっているため”追加でもらう事はできない”という事です。私のようにトラブル(お腹が張るなど)があって産婦人科へ行く場合や、枚数が足りなかった場合は自己負担になりますので計画的に使って下さいね。
母子健康手帳は何歳まで書くの?
およそ6歳までです。小学校に上がる前くらいですね。それまでに予防接種もほとんど完了します。
でも”それならもういらないよね”とはなりません。予防接種は”永遠に効果があるものではない”からなんです。効力が薄まっている場合もあるので、大人になってからもう一度打った方がいいものもあります(水疱瘡など)。最近では20歳まで記入できる母子手帳、なんてものも発売されているようです。大人になるまでに”かかった病気や発達の過程”などが書き込めるので、何かあった時に病院で相談しやすくなります。つまり、その子の”生きてきた歴史書”ですね!
持ち歩くのが面倒という場合は、アプリを使う手もあります。便利な世の中になりました。”あ!鞄に入れ忘れた…”という事もありません。手軽にアプリで記録したり、周期の確認をしたりできます。手帳とアプリ両方使うのも良いかもしれませんね!
おわりに
いかがでしたでしょうか?母子健康手帳の事がわかりましたか?
日本の…しかも戦争中に始まったなんて驚きですよね。そのうえ戦争のために子供を増やす目的だったとは…。
始まりはどうであれ、ママと赤ちゃんを守るためにあります。私は沢山助けられてきたので、感謝しています。
色々なサービスを受けることもできますので、上手く活用しましょう!使える物は使った方がお得です。
これからも、楽しい妊娠生活を送って下さいね!