生理が来なくて、微熱が続いていると、妊娠している可能性が出てきます。微熱が続いていて体がだるいけど、どうなのかなと思っている方もいらっしゃると思います。そこで今回は妊娠時と風邪の違いはあるのか、微熱が出る原因などを解説していきます。
基礎体温とは
微熱について述べる前に、基礎体温について解説をします。
妊娠したと感じた症状に最も多かったのが「微熱が出た(または続いた)」という症状です。人間の体温は大体36~37度で保たれています。平熱は個人差がありますが、平熱より高い場合やその状態が続いた場合は微熱であるとされています。
基礎体温は体を動かしたり、緊張したりしていないときに測る体温のことで、通常は寝起き時に口の中で測ります。女性ホルモンが増減することで月経周期は変化します。月経が始まるときから排卵までを低温相、排卵から次の月経が始まるまでのことを高温相といいます。低温相は通常の平熱で、高温相は通常より高い熱です。基礎体温をつけることで、生理がいつごろ来るか、妊娠しやすい時期などを知ることができます。
いつから微熱が出始める?
妊娠2ヶ月頃に出始めたという方が多いようです。36.7度以上の状態が続きますが、5ヵ月~7ヵ月頃になると平熱に戻っていきます。
なぜ熱が出る?
基礎体温をつけると平熱の時(低温相)と微熱の時(高温相)があることがわかりました。ではなぜ熱が出るのでしょうか。
それは、卵巣から分泌される「プロゲステロン」(別名黄体ホルモン)というホルモンによるものです。そのホルモンの分泌が続くため、微熱(高温相)が続きます。次の月経が始まらない、または高温相の状態が長期間続くと妊娠している可能性が高くなります。
風邪とどこが違う?
妊娠初期は微熱が出ることがあります。最初は風邪と勘違いしてしまいそうですが、風邪と違う点を次に挙げます。
①風邪は咳や喉の痛みがあるが、妊娠の場合はない
②風邪は徐々に症状が治っていくが、妊娠の場合は長期間続く
妊娠時の微熱はホルモンの変化によるものです。生理的なものなので、心配する必要はありません。免疫力の低下から鼻水、鼻づまりが起こることがあります。
また、妊娠時は38度以上の高熱になることはほとんどありません。高熱や鼻水、関節痛や咳、喉の痛みがあれば、風邪の可能性が高くなります。
感染症など病気が原因の発熱は赤ちゃんに影響が出る可能性が高くなります。39.5度以上の熱が続いた場合、流産するリスクが高くなるといわれています。おかしいなと思ったら早めに病院に行きましょう。
風邪だと思って薬を飲んでしまったとき

風邪と勘違いして薬を飲んでしまいました。赤ちゃんに影響はありますか?

服用した薬の成分は赤ちゃんまで流れます。薬の記載通りの服用を短期間でしたら大丈夫です。次からは医師に相談して服用するようにしてくださいね。
本当の風邪をひいたらどうする?
妊娠中は免疫力が低下するため、風邪をひきやすくなります。風邪ということがわかったら体を冷やさないように温めて休みましょう。風邪の症状が重いと、気管支炎や肺炎などの合併症を起こす可能性があります。赤ちゃんへの影響も心配されるので、病院へ受診しましょう。病院へ受診に行く際は妊娠中である旨を伝えましょう。
妊娠超初期症状とは
受精卵が子宮内膜に着床すると妊娠が成立します。妊娠超初期症状は着床から生理予定日までに現れる症状のことを言います。症状が現れるまでには個人差がありますが、受精してから通常7~10日後に現れることが多いです。ホルモンが変化し、微熱がある、体がだるい、眠い、胸が張るなど、月経前に似た症状が現れます。逆になにも症状がない人もいます。
妊娠したかもと思ったらこの症状をチェック!
前の章で妊娠超初期症状について述べましたが、具体的には次のような症状が出ます。
- 体がだるい
- 寝ても眠たい
- 生理がこない
- 気持ち悪い、吐き気がする
- めまい
- 頻尿になる
- 頭痛、腰痛
- おりものの量が増えた
- おなかが張る
- 情緒不安定になる
- 食欲が増す
- 着床出血(生理の予定日に少量の出血がある)
これらの症状に当てはまるほど妊娠している可能性が高くなります。
気を付けることはある?
妊娠超初期からは赤ちゃんの体が形成されていく大事な時期です。この時期に気をつけなければいけないことがあります。
薬の服用は医者に相談してから
薬の服用は胎児に影響が出る場合があります。服用する際は、医師に相談してからにしましょう。
感染症予防をする
免疫力が下がっている時期です。インフルエンザなどの感染症にかかりやすくなりますので、ワクチンを接種するなど予防を心がけましょう。
カフェインをとらないようにする
カフェインは紅茶や緑茶、コーヒーに含まれます。このカフェインをとりすぎると、体内で分解されるのに時間がかかるため、貧血になってしまいます。また、カフェインは胎盤を通って胎児にも入るため、赤ちゃんの低体重の原因になります。カフェインレスの飲み物を選びましょう。
飲酒をやめる
赤ちゃんの脳の発育を妨げる「胎児性アルコール症候群」のリスクが高まります。ノンアルコール飲料を選びましょう。
激しい運動はしない
流産しやすい時期です。心拍数の上がるランニングなどの運動は控えましょう。マタニティヨガや軽いウォーキング程度にしましょう。
たばこをやめる
たばこのニコチン成分は血管収縮作用があるため、胎児に酸素や栄養が届かなくなります。喫煙は流産しやすくなったり、早産の原因になります。受動喫煙もNGです。タバコを吸っている方は禁煙するようにしましょう。
ママさんたちの経験談
妊娠超初期の症状があったママさんたちの経験談をご紹介します。
・生理予定日に生理が来なくて、風邪のような症状がありました。だるくて、眠くて仕方がない状態でした。
・吐き気もあって寒気もしていたので風邪かもと思っていました。それと微熱が続いたのでもしかしてと思い検査をしたら陽性でした。
・体がほてってのぼせる感じがしていました。
・体が重くてだるかったです。前より疲れやすくなっていました。
症状から最初は風邪かもと思う方が多いようです。
微熱が長く続いたり、生理が来ないことなど、5で述べたチェック項目に当てはまることが多いと妊娠した可能性が高くなります。
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まとめ
・妊娠2ヵ月ごろに微熱が出始める。それ以前に微熱が出る場合もある。5~7ヵ月になると平熱に戻っていく。
・ホルモンの分泌が続くため、微熱状態が続く。(高温相)
・微熱は生理的なものなので問題ないが、39.5度以上の高熱が続く場合は流産するリスクが高まるので注意する。
微熱があるけど、風邪かどうかわからないという方は他の症状も合わせて妊娠しているかどうか考えてみましょう。微熱が続いてしんどいというときは無理せず休むようにしましょう。