「2歳になったしそろそろトイトレを始めないと…」とお考えのパパ・ママも多いですよね。そして、これから始まるトイトレの日々をちょっと憂鬱に感じてしまっている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
しかし、いくつかのポイントを押さえれば、2歳のトイトレはスムーズに進むのです!というのも、個人差はあるものの多くの2歳の子どもがオムツを卒業する体の準備ができているから。
上手くいけばイヤイヤ期を抜け出すきっかけにもなるかもしれませんよ!
今回は現役保育士である私、石原みりんが保育園でも実践されている
- トイトレの基本の進め方
- トイトレの押さえるべきポイント・コツ
を中心にご紹介していきます!2歳児によく見られる”トイトレあるある”など、盛りだくさんでお届けしますよ。
トイトレに不安を抱いているパパ・ママの参考に少しでもなれば嬉しいです。
2歳のトイレトレーニング(トイトレ)とは?
トイレトレーニング(略してトイトレ)とは、これまでオムツに排泄していた赤ちゃんがトイレで排泄し、パンツで過ごせるようになるためのトレーニングですよね。
”トレーニング”という言葉が付いていますが、パパ・ママが行うべきことは「自然にオムツが外れるように適切なサポートをする」ことです。「オムツをやめさせて子どもに練習をさせなければならない」といったような厳しい態度をとる必要はないですよ。これまで通り、愛情いっぱいのサポートをすることで、自然にオムツを卒業できるようにしていきましょう!
2歳のトイトレをはじめるタイミングは?
トイレトレーニングを始める目安として、以下のような赤ちゃんの姿をあげることができます。
- ひとりで歩くことができるようになった。
- 大人の質問に言葉やジェスチャーで答えようとするなど、意思疎通ができる。
- 排尿間隔が2~3時間程度空くようになった。
- トイレに興味・関心を示すようになっている。
「上の3つには当てはまるけれど、トイレに興味は持っていないかも…」という方もいらっしゃると思います。その場合、これまでトイレという場所と関わりを持った経験がない、ということはありませんか?一度、トイレに連れて行ってみると、興味を持ってくれるかもしれません。試してみてくださいね。
トイトレスタートのタイミングには大きな個人差がある
膀胱におしっこをためられる量には個人差があります。膀胱の感覚が過敏ですぐにおしっこをしたくなる子もいることに注意が必要です。あまり頻繁におしっこが出ている場合は、何度もトイレに行かなくてはなりませんよね。目安として2時間以上間隔があかなければ、しばらく様子をみてあげて。無理にスタートさせる必要はありません。排泄の自立には体のしくみが整う必要があります。その一歩手前のところにいるのかもしれません。
ただし、「まだまだ頻繁におしっこが出ているから、全然トイトレをしなくてもOK」というわけではありません。排尿間隔が空かなくとも、タイミングさえあえばトイレで排泄することはできます。トイレに座る経験、トイレで排泄する機会を作ってあげましょう。
目安として2歳半から3歳の間には一応スタートをします。あまり遅く始めると、おむつを履いていることが当たり前になってしまい、おむつをはずすこと自体が不安になってしまう可能性があります。
トイレトレーニングの目標!終わり・ゴールっていつなの?
トイトレの目標はおおまかに3つに分かれます。
- オムツを卒業し、一日中パンツを履いて生活できるようになる。
- 自分の意志でトイレに行き、排泄できるようになる。
- 排泄後の後始末(トイレットペーパーの扱いなど)も一人でできるようになる。
この3つの姿を達成すればひとまずトイレトレーニングは終わりだといえるでしょう。
しかし、子どもの成長は一進一退するものです。「昨日は一度もお漏らししなかったのに、今日はお漏らしばかり!」なんてことは日常茶飯事!!また、遊びに集中していると、本人の意思とは関係なくお漏らししてしまうこともあります。そういったお漏らしがなくなるのは体の発達的にも4、5歳ともいわれていますので、2歳児の時点で全てのトイレトレーニングが終了するわけではありません。
「トイトレは夏に始めなければいけない」って本当?
結論からお伝えすると、トイレトレーニングはどの季節から始めても大丈夫です!
確かに、夏はトイレトレーニングを進めるにあたってメリットもたくさんあります。
- お漏らししたズボンやパンツの洗濯が早く乾く
- トイレのひんやりした感覚がない
- 暖かいので排尿間隔が空きやすい(冬は寒いので排尿間隔が短くなる)
もし、トイレトレーニングを始めるきっかけを探している方やスタートの踏ん切りがつかない場合は、「夏に始めよう!」と決めておいてもいいかもしれませんね。
ですが、大切なのはあくまでも子どもの発達です。お洗濯が乾きやすいなどの理由は大人の都合ともいえます。子どもがトイレに興味を示していたり「始めてもいいかも?」とパパ・ママが思うのであれば季節問わず、トイトレを開始してくださいね。
【トイトレの鉄則】2歳からのトイトレで押さえるべきポイント
2歳からトイレトレーニングを始める場合は、2歳ならではのポイントがあります。2歳の発達にあったトイトレを進めていきましょう。トイトレを始める前の事前知識としてトイレトレーニングで押さえるべきポイントをご紹介します。
成功の秘訣は、”子どもの自信”と”やる気”を引き出すこと。
2歳児は「自分で!」と何でも自分でやりたい時期。また、自分よりも小さい子、大きい子と違いがある程度分かるようになり、お兄ちゃん・お姉ちゃんに憧れを持つようになります。そんな2歳児の特性を上手く利用して、まずはお子さんのやる気を引き出しましょう!
「わあ!お姉さんみたいな可愛いパンツ!履いてみる?」
「赤ちゃんはオムツを履いているね。○○くんはオムツとパンツ、どっちが履きたい?」
このような声掛けが効果的です。小さいながらもプライドが出てきたのが2歳児。パパ・ママが決めて与えるのではなく、「どうしたい?」と質問して子ども自身に決断させるのも大きなポイントです。自分で選び、進めることで子どものやる気を引き出すことができます。そして、自分で決めたことを達成できたという経験がお子さんの自信につながっていくのです。
いろいろ自分でやりたいのにできない!→「イヤイヤ!!」
2歳と言えば「イヤイヤ期」の最絶頂期。何をするにも少しでも気に食わないことがあれば「いや!!」と突っぱねる我が子にうんざりしてしまうこともありますよね。「こんな状態でトイトレなんてできるのだろうか」と不安に思うことと思います。
ですが、実はトイレトレーニングはイヤイヤ期から抜け出すための絶好の機会でもあるのです。
そもそも「イヤイヤ」という気持ちは「全部自分でやりたいのに上手くできない!!」という子どもの中の葛藤が表れたものです。精神的に未熟な子どもは、「やりたいのにできない」というモヤモヤした気持ちを「いや!!」という言葉でしか表現できないのですね。そこで、大人が適切な介入をすることができないと、「思い通りにできない!」という経験だけが積み重なって、子どもが自信を無くし、更にイヤイヤを加速させてしまいます。
そんな「やりたいのにできない」という経験にストップをかけることができるきっかけが、トイレでの排泄です。トイトレを通じて「トイレでできた!」「おしっこでたよ!」という成功体験を積み重ねてあげましょう!もし失敗したとしても「おしっこでちゃったね。でも、出ちゃったことをちゃんと教えてくれてありがとう。」と、肯定的な声掛けをすることができます。
トイトレのことばかりになってはいけませんが、肯定的なコミュニケーションを増やすきっかけになりますよ。
自分で決めたいの!子どもの意志を尊重しよう!
小さなプライドのかたまりである2歳児。「今、トイレに行かなきゃいけない!」と無理に連れて行こうとすると、もれなくイヤイヤが発動します。あくまでも子どもが決められるような声掛けを心がけてみてください。
「そろそろ、おしっこでそうじゃない?トイレ座ってみる?」
「ママ、トイレに行くけれど、○○ちゃんも一緒に行っておしっこする?」
「お絵かきが終わったら、一緒にトイレいってみようか?」
「お出かけの前はトイレに行っておいた方がいいと思うけれど、○○君はどう思う?」
もし、お子さんが「今はいきたくない」「でない」という意思表示をするのであれば、一度受け止めてあげてくださいね。
多くのパパ・ママがよく勘違いしてしまうのが”全部子どもの意志に従わなくちゃいけない”ということです。子どものワガママに振り回されるのと、子どもの意志を尊重するのは違います。おしゃべりが上手になったといっても、まだ2歳児。すべてを自分で決められるわけではないのです。
伝え方のポイントとして「パパ・ママはこうしてほしい」「パパ・ママはこうした方がいいと思う」ということはしっかりと伝え、子どもが決断するための道しるべを作ってあげることです。
成功するまでとにかく漏らして覚える!
失敗しないでトイトレを終えることはありません。むしろ、たくさんお漏らしすることで”不快感”を学んでいくのです。
最近の紙おむつの性能はとても良く、何時間もおむつ替えをしなくてもサラッとした状態です。そのため、子どもが不快感を感じられないため、おむつはずれの時期が遅くなっているといわれています。パンツを履くことに抵抗がない場合、トイレで排泄ができるようになる前にパンツを履いてお漏らしをしてしまうかもしれませんが、それでOK!
お洗濯は大変ですが、お漏らしをして不快感を感じてもらいましょう。「お漏らししたら気持ち悪いよね、今度はトイレでしてみよう」と促してみてくださいね。
お漏らししても絶対に怒らない
最も大切といっても過言ではないポイントが「怒らない」ことです。
失敗してしまったことを怒ってしまうと、お子さんは委縮し、自信を失ってしまいます。すると、トイレに行くことすらも嫌になってしまったり、パンツを履くことも嫌になってしまったりします。
お漏らししてしまったときは、失敗したことは攻めず
「次はトイレにいってみよう!」
「お漏らししちゃったこと教えてくれてありがとうね」
やってみようとしていること、出来ていたことをたくさん褒めてやる気を引き出してあげてください。「一緒にお掃除しようか」など役割を与えて気分を切り替えてあげることもいいかもしれませんね。
2歳のトイトレのスタート前に必要な準備は?
トイトレに必要な準備は大きく分けて「必要なアイテムの準備」と「パパ・ママの心の準備」です。詳しく解説していきますね。
パパ・ママの心の準備
トイトレのアイテム準備よりも大切なのが、パパ・ママも心の準備!トイトレはパパ・ママの頑張りとやる気も不可欠。気持ちの余裕がないときや、妊娠中・産前産後などの情緒不安定な時期は避けることをオススメします。他にも引っ越しをする時や職場復帰直後、旅行が重なるなどの場合は避けてくださいね。
そして、焦らず子どもとママ・パパのペースで進めることが重要です。そのために心の余裕をもって取り組みましょう。情報を集めたり、上手くいかないエピソードなどにも目を通しておくことで、少し気持ちが和らぐかもしれませんね。
準備アイテム
- おまるorトイレに置く補助便座と足置き
- 布パンツ(8〜10枚程度)
- ズボン(失敗する日は1日4回は履き替えるでしょう)
- 不要なタオルや雑巾など掃除用具
初めはお漏らしがばかりです。着替えたらすぐお漏らししてしまうこともありますので、着替えとパンツは多い方が気持ちに余裕が生まれます。
トレーニングパンツ・普通のパンツどっちがいい?
個人的なおすすめは大人と同じような薄い布パンツです。
パンツに移行する際3つの選択肢があると思われます。
- 一般的な布パンツ→大人と同じような薄い綿などのパンツ
- トレーニングパンツ(トレパン)→布が何重にも重なっていてお漏らししてもズボンや床まで到達しにくい
- お兄さん・お姉さん気分の紙おむつ→普通のおむつよりやや不快感を感じやすい設計
お兄さん・お姉さん気分の紙おむつやトレーニングパンツはお漏らししても床までおしっこが漏れ出ないようになっていて便利なのですが、子どもによっては床まで漏れ出ていないため、お漏らししても気にせず遊び続ける子もいます。これでは普通のおむつを履いていた時と大差ありませんよね。布パンツでお漏らしした時の不快感を感じてもらうことも大切なステップです。
おまる・補助便座、どっちがいい?
一言でいうと、年齢や身体の大きさ、お家の環境に合わせて選ぶのがおすすめです。
おまる
- メリット→「子どもが自分でまたいで座ることができる「足が床につくので踏ん張ることができる」「リビングなどにも設置できる」
- デメリット→「一回ずつ洗わなければならない」「おまるからトイレへ以降する必要がある」
補助便座
- メリット→「一回ずつ洗う必要がなく手入れが簡単」「トイレの一連の流れを教えやすい」
- デメリット→「目線が高い」「子ども一人では座るのが難しい」「足置きがなければ踏ん張りづらい」「トイレでしか排泄できない」
体が小さい子は補助便座にトイレに高さがあると恐怖感を感じるかもしれません。また、リビング等生活スペースからトイレが遠い場合はおまるがオススメです。しかし、長い目で見た時にトイレで排泄できるようになる必要がありますので、はじめからトイレの補助便座を使用するのも良いでしょう。
ご家庭のスタイルやママ・パパやお子さんの好みで決めてOKです。補助便座では全く排尿できなかった子が、おまるだとすんなり排尿できたり、反対におまるだと遊んでしまって排尿できなかった子が補助便座だと排泄に集中できるようになることもあります。
【保育園でも実践されている!】2歳のトイトレの進め方
保育園でも実際に実践されている2歳児のトイトレの進め方をご紹介します。
基本的には以下のようなステップを踏んでいきます。
ステップの順序は決まりではなく、あくまでも目安です。前後することもありますよ。
それでは、それぞれのステップごとに詳しく解説していきますね。
ステップ【1】子どもの観察・開始のサインを探る
「観察って何…?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、子どもが排泄をするときのクセなどを皆さんはご存じですか?顔が赤くなったり、少し立ち止まったり、隠れたり、特に排便の際はわかりやすいかもしれませんね。
パパ・ママの「なんかそろそろおしっこ、うんちをしそう!」という感覚はとても役に立ちます!子どもが排泄をするタイミングを見極めるために、まずは観察が必要なのです。
それと同時に、お子さんの体がトイトレを始めるに適した発達に達しているかも確認しましょう。
【子どもの観察の視点チェックリスト】
- トイレまで自分で歩いて行けるか(歩行ができているか)
- 「しーしー」「だっこ」「いや」など簡単な言葉やジェスチャーで意思の疎通ができるか
- おしっこの間隔が2時間以上空いているか
排尿間隔が2時間以上空いているかは、こまめにオムツを触ることで確認できます。
ステップ【2】絵本やトイレを実際に見ることでトイレで排泄をするイメージを持たせる
絵本・アプリ・動画などを使用して「うんちやおしっこはトイレでするものだ」と意識づけを行いましょう。
これまでずっとおむつに排泄をしていた赤ちゃんにとって、トイレはあまり縁のない場所です。実際にトイレにつれていたり、おまるを触らせてみたりして、興味を持たせましょう!
お子さんが「トイレ」や「おしっこ」「うんち」という言葉の意味がわかっているかどうかも確認が必要です。理解していない場合は、パパ・ママが一緒にトイレにいってご自身が排泄する姿を見せてあげましょう。少し恥ずかしいと感じるかもしれませんが、保育園などであれば、お友達がトイレに行く様子をみて「自分も!」となる子が多いですよ。
トイレが”何をする場所なのか”が分かり、興味が湧いてくると、好奇心旺盛な2歳児は「僕も!私も!」「自分もできる!」という気持ちが芽生えてくるはずですよ。
ステップ【3】定期的にトイレに誘って座らせてみる
トイレに対して興味が湧いてきたのを感じたり、いつものオムツ交換の時間におむつが濡れていない時は、お子さんをトイレに座らせてみましょう!
トイレに座るのは主に次の3つのパターンです。
- おしっこが出そうな仕草をしている時(パパ・ママの直感でOK)
- 決まった時間(朝起きた時、お出かけ前、お昼寝前、お風呂の前、寝る前など)
- 排尿間隔から予測して時間で誘う(2時間タイマーをかけるなど)
子どもにとって最もわかりやく、行動しやすいのは「決まった時間にトイレに座る」ことです。突然「トイレに行って」と言われても、子どもは「今遊んでいるのに…」となかなか動いてくれません。2歳児ならばなおさらイヤイヤしてしまいます。そこで、トイレに座ることを食事や睡眠、お風呂と同じように習慣として組み込んであげましょう。”お風呂の前はトイレ”と習慣にしておけば、毎回トイレを促さなくても、子どもは自分でトイレに行ってからお風呂に向かうようにもなってきます。パパ・ママもお子さんにとっても嬉しいですよね。
ステップ【4】成功体験を積み重ねて自信を付けさせる
うまくタイミングがあえば、トイレでおしっこがでることがあります。初めは本当に”たまたま”でOKです!成功した時にたくさん褒めてあげましょう!そして「トイレ=おしっこ、うんちをするところ」だということを実感で理解してもらいます。「トイレでおしっこができたね」と言葉ではっきりと状況を伝えることが大切です。
初めて子どもがおしっこができると、パパ・ママもとっても嬉しいと思います!そんなパパ・ママの嬉しい気持ちも素直に伝えてくださいね。その気持ちが、子どもたちの自信と頑張る源になります!
ステップ【5】布パンツを履いて過ごしてみる(誘われてトイレにいく)
トイレで成功する確率が上がってきたら、布パンツを履いてみましょう。まだ自分で尿意を伝えることは難しいですので、パパ・ママが誘ってトイレに行きます。
スタート時は「午前中だけ」「お昼寝の後からお風呂に入るまでだけ」など、時間を区切ってみても大丈夫です。トレーニング当初から一日パンツで過ごさなくてないけないのでは、パパ・ママも子どもも気が張ってしまうと思います。無理せず少しずつでいいですよ。
ちなみに上でも説明していますが、布パンツには一般的な布パンツとトレーニングパンツ(トレパン)と言って分厚いパンツと2種類あります。個人的にオススメなのは普通の薄い布パンツです。トレーニングパンツは分厚いためお漏らししても床までおしっこが漏れ出ないようになっていて便利なのですが、これではオムツとあまり大差ありません。また、子どもによっては床まで漏れ出ていないため、お漏らしをしても気にせずに遊び続ける子もいます。布パンツでお漏らしした時の不快感を感じてもらうことも大切なステップですので、できれば普通の布パンツを履かせてあげましょう。
ステップ【6】自分で「トイレに行きたい」と言ってトイレに行き排泄する
大人の誘いで定期的にトイレで排泄できるようになったら、「トイレ=おしっこ」の感覚が身についてきます。徐々に尿意を感じて「おしっこ」「トイレ」と意思表示をしてくれる姿も出てくるでしょう。
自分で意思表示をしてくれない場合には以下のようなパターンも考えられます。
- トイレはパパ・ママに誘われていくところだと思っている。→自分発信ではいかない。
- 定期的に行くトイレの回数で充分排泄できている。→お出かけの際など注意が必要。
- 本来の排尿間隔よりも短いタイミングでパパ・ママがトイレに連れて行ってしまっている。→間隔を見直す
特に排尿間隔については、トイトレを始めた頃よりかなり長くなっている可能性があることに注意が必要です。
ある程度、トイレでの排泄が安定してきたならばたまにはパパ・ママが誘わず待ってみる日があってもいいかもしれません。その際「今日はトイレ行こうって言わないから、おしっこしたくなったら教えてね」と声をかけておきましょう。”あなたならきっとできるはず!”という気持ちで見守ることが大切ですよ。お子さんの性格にもよりますが、あまりにも心配そうな表情をしている場合は無理に進めなくても大丈夫です。
ステップ【7】お出かけや寝る時もパンツに挑戦してみる
まずはお家にいるとき、トイレに誘いやすい環境でトイレトレーニングを進めます。排泄や排尿間隔の安定が感じられるようになってきたら、お出かけの時にもパンツで過ごすことをお子さんに提案してみましょう。
「今からお散歩行くけど、お外でもお姉ちゃんパンツで遊んでみる?」
「今日はパンツでお出かけして、お家以外のトイレでおしっこしてみない?」
など、子どもの”やってみたい!”を引き出すような言葉掛けが効果的です。失敗した時用に着替えや袋の準備をしてお出かけしてくださいね。
また、お昼寝や夜の睡眠の際は、子どもの健康的な睡眠を守るためにオムツでOKです。徐々に排尿間隔が空いてくると、午睡中のオムツが濡れていない日がやってきます。数日続いたならば、眠るときもパンツに移行していきましょう。
保育士も実践しているトイトレ中の言葉かけと対応
トイトレを始めると、大人も子どもも排泄やトイレのことでいっぱいいっぱいになってしまうことがあります。また、上手く進まずイライラしてしまったりすることもありますよね。これまで紹介した言葉かけも含めて、保育園でも実践されている子どもへの接し方をご紹介します。
きっと上手くいく!「Good」な対応
→例「漏れちゃったね。気持ち悪いでしょう。次はトイレでしたら気持ちいいよ!」など声をかけてあげましょう。「一緒にお掃除すれば大丈夫!」と子どもに役割を与えて安心させてあげるのも良いかもしれません。
→「すごい!!」「トイレでおしっこ出来たね」と言語化して意識づけることも大切。「次もできたらすごいお兄さん・お姉さんだよ!」と次の意欲に繋げることもできます。
→ご家庭でも取り組めるシール法。トイレに座ったら普通のシール、おしっこができたらキラキラシールなどで達成感を目に見えるようにしてあげるのも効果的。トイレに貼っておけば、イヤイヤ期の子でもトイレにいくきっかけになります。
絶対に覚えておくべき「NG」な対応
→「おもらしするなんて赤ちゃんと一緒だよ!」「オムツは赤ちゃんだよ!!」とプライドを傷つけるのは逆効果。トイトレへのやる気が失われてしまうかもしれません。
→「なんで漏らしちゃうの!」「すぐにトイレに行けばよかったでしょう!」と責めてはいませんか?おもらしが続くのは、まだ発達の途中段階で、当たり前のことなのです。できないことを叱っても、子どもはストレスを抱えこむばかりで解決には至りません。かえって発達にブレーキをかけてしまうでしょう。分かっていても出来ないことがあるのが子どもです。強く叱っても、叱られたことだけしか頭に残らないためトイレの成功率を上げる方法としては意味がないです。
→同年代のお友達と比べてしまうこともありますよね。ですが、排泄の機能は本当のひとりひとり発達のスピードが違います。パパ・ママが焦っては逆効果。お子さんのプレッシャーになってしまいます。とくに、排尿をコントロールする力の発達は個人差が大きいもの。他の子と比較して叱るのはよくありません。また、おむつ離れが遅いのはお母さんの責任ではありませんので焦らなくも大丈夫!いつかは必ずおむつを卒業する日が来ますよ。
→「いつも誘っている時間なのに予告なく誘うのをやめる」、「今日はおむつ、今日はパンツと日によって違う」これらの行動は子どもの混乱を招きます。せっかくできていることでも、中断したりやり方を変えてしまうとこれまでの努力が水の泡ですよ。どうしても事情がある場合は、理解できるような言葉で説明することが大切です。
- 引っ越しして家庭環境が大きく変わるとき
- 旅行や遠出のおでかけなどでトレーニングが中断する可能性が高いとき
- 保護者が病気やケガなどをしており、自宅でトレーニングができない可能性があるとき
- 兄弟や姉妹が生まれる直前、直後・離婚再婚など家族の変化があるとき
子どもは繊細で環境の変化に敏感です。トイレトレーニングはパパ・ママにも子どもにもかなり負荷がかかりますので、落ち着いた環境で進めるのが一番の近道です。焦らず周囲の環境がひと段落するまでは様子をみて判断してくださいね。
上手くいかないのはみんな同じ!2歳トイトレあるある!
トイトレを進めていると「上手くいかない…うちの子だけ?」と心配になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか?そのお悩み、実はあるあるかもしれません。保育園でもよく見られるトイトレあるあるをご紹介します!少しでもパパ・ママの気持ちが楽になれば嬉しいです。
「おしっこ」と教えてくれない。おもらしを何度もしてしまう。
トイレトレーニングにお漏らしはつきもの。保育園でも一日に6回もお着替えして、パンツとズボンが無くなってしまった!なんてことも良くあります。お漏らしに関しては、漏らしても良いような環境を整えることで、パパ・ママの気持ちを少しでも軽くしてあげてる工夫が必要かもしれません。
また、トイレで排泄できるけれど、教えてくれない場合はステップ【6】で説明したような理由も考えられます。
- トイレはパパ・ママに誘われていくところだと思っている。→自分発信ではいかない。
- 定期的に行くトイレの回数で充分排泄できている。→お出かけの際など注意が必要。
- 本来の排尿間隔よりも短いタイミングでパパ・ママがトイレに連れて行ってしまっている。→間隔を見直す
「おしっこしたいときは、教えてくれたら嬉しいな」と、パパ・ママができる!と信じている雰囲気も大切です。
トイレには座るけど、なかなかできない
5分程度座って出ない時は、諦めて切り上げましょう。また、トイレに座る前におしっこがたくさんでていた場合はトイレに座っても出ない可能性が極めて高いです。
なかなかおしっこがないのは、タイミングが合っていないのでしょう。こまめにオムツを触ってタイミングを見計らったり、ステップ【1】に戻って、子どもを良く観察してみてください。
大切なのは、焦らないことです。パパ・ママの焦る気持ちがお子さんに伝染して緊張感を高めてしまっていることもありますよ。
おしっこはできるようになった。けれど、うんちはオムツでないとできない。
保育園でもよく相談されるあるあるです。おしっこは完璧にトイレで出来るにも関わらず、うんちのときはわざわざオムツに履き替えてするのです。この場合、かなり長期戦になることが予想されます。子どもは便意を感じて、意思表示もできているからです。
子どもにとっても、大人にとっても排便は落ち着いた安心できる環境でしたいものです。お子さんにとっては、トイレはまだ安心できないのかもしれません。無理にトイレをすすめるのではなく、気長に対応しましょう。「トイレでうんちできそうだと思ったら、教えてね」くらいで大丈夫です。
また、強くいきまなければ排便ができないような便秘ぎみの子であれば、特に慣れているオムツでしたいと思うかもしれません。食物繊維などを多く摂るようにして、排便をスムーズにしてあげることも必要ですね。
おまるやトイレで遊んでしまう
キャラクターのついたおまるをおもちゃとして扱ってしまう子もいます。初めは楽しく座ってくれるのでありがたいのですが、遊ぶことに夢中になってしまうと意味がないですよね。おまるの場合はリビングなどではなく、トイレに持って行って周りの雰囲気から変えてみましょう。
絵本やビデオでトイレの意味を教えたり、パパ・ママの排泄している姿を見せることも効果的です。おまるやトイレに慣れさせたいと、楽しい雰囲気で誘うのはとても良いことです!しかし、おもちゃ感覚になってしまうと本来の目的を理解できないまま時間が経ってしまいます。集中せず遊び始めたらさっと切り上げましょう。
あまりにも遊びが続くようであれば、おまる→補助便座、補助便座→おまると変えてみるのも検討しましょう。おもちゃではなく、排泄をする場所だとわかってもらうことが重要です。
「おしっこ出そうなの?」と聞くと頷くが、すでに出ている。
パパ・ママは「おしっこ(したいの?)」と聞いているつもりでも、お子さんは「出た」というつもりで頷いているのかもしれません。出たあとの不快感からそれを伝えたい気持ちもあるのですが、出る前の「したい」という感覚を伝える段階にはまだ至っていないのかもしれません。出たあとで教えるだけでも大きな前進と捉えて、「出たよ、って教えてくれたんだね!」と肯定してあげましょう。トイレトレーニングだけでなく、ほかの場面でも言葉でのやりとりをたくさんすることで、出る前に伝えようとする姿が見られるようになるかもしれません。
また、何となく「おしっこ出そう!」と教えてくれるものの、トイレまで我慢できないという発達の段階、時期もあります。失敗してもがっかりした顔はせず「出たね!よかったね」と喜んであげてくださいね。トイレに間に合わなかったことは、確かに残念ではありますが、出る前に教えてくれたことは大進歩!子どもにとって決して失敗ではありませんよ。
この期間は着脱しやすい衣類にして、すぐにトイレに行けるようにしてあげるなど環境を整えてあげましょう。
遊びに夢中になるとおもらししてしまう
子どもが尿意を感じるのはかなり高度なことです。夢中で遊んでいると悪気なくお漏らししてしまうこともしばしばです。ですが、それだけ夢中になって遊べていたということも良いことですよね。
「これが楽しくて、おしっこいきたいのが分からなかったんだね」と気持ちを認めてあげましょう。
まだオムツを履いている段階であれば、遊んでいる最中に「おしっこでてる?」ときくと、出ているのに「ナイ」と答えることがあります。反抗しているわけではなく「今は遊びに夢中でそれどころではない」ということかもしれません。
遊びの途中におもらしが嫌でひんぱんにトイレに誘うと、かえって頻尿になることもあります。オムツに出ていても教えなかったり、反対にお漏らしが気になって遊びこめないと子どもの健全な育ちを阻害してしまうかもしれないので、注意してくださいね。遊びのキリがいいところで声をかけるようにしましょう。
うんちを隠れてする
先述した通り、うんちをするときは、いきまなければ出ないため、自分が一番落ちつく場所でしたいという気持ちがあるのではないかと思います。隠れるのは、いきんでいる姿を見られていると恥ずかしくなってしまい、集中できないのかもしれません。小さな子であれば、すばやく抱っこをしてトイレに連れて行くという方法もあります。しかし、無理にトイレに連れて行ってしまうと、緊張感から出なくなってしまうこともあることに注意が必要です。子どもの性格やタイプを吟味して、はじめの頃は「今度はトイレでしてみようか」などと促す程度にしておきましょう。恥ずかしいことではないと伝わればいいですね。
うんちをもらして、きつく叱られた経験があると、隠れてするようになることもあります。もし、マイナスな経験からきているのであれば、うんちの後で「出てよかったね」と伝えることで、子どもの気持ちをリラックスさせてあげることで次に繋げてあげましょう。
外出するときだけおむつを履くのはダメ?
「パンツを履き始めたら、ずっとパンツにしておかないと子どもが混乱する」といわれることもあります。もちろん、全く無いとは言いませんが最初のうちは、万一に備えておむつをつけていったほうが安心ですよね。
トレーニングが不徹底だ、ということにはなりません。ただ、出かける前に「お出かけの前におしっこをしておこうね」とトイレを習慣にしておきましょう。公園に行く前などに練習として、おしっこを済ましておき、公園等でも時間をみてトイレに誘います。帰宅した際にもトイレにいき、オムツが濡れていなければ「すごい!お外でもトイレでおしっこできたから、オムツが濡れていないね!」とたくさん褒めてあげましょう。パパ・ママもお子さんにとっても、外出先でパンツに挑戦する自信に繋がります。
下の子が生まれたら教えなくなった
2歳児は弟、妹が誕生して、お姉ちゃん、お兄ちゃんになる子も多いですよね。とはいえ、まだ2歳児、パパやママにたくさん自分のことを見ていてほしい盛りです。
赤ちゃんがおむつのお世話をされていて羨ましくなったり、パパ・ママの気を引きたくてわざと漏らしてみたりする子もいます。すべては、自分のことも見てほしいという気持ちをまだ上手く言葉で表現できないからです。まずは、その気持ちを責めるのではなく、汲み取ってあげましょう。そして、いつも以上にスキンシップや関わりを持つことが一番の近道です。
トイレトレーニングのことは、一旦深く考えず、環境の変化や気持ちの変化にお子さんが慣れるまで寄り添ってあげてくださいね。
どの子もいつかは必ずできるようになる!2歳の特徴を理解して親子でハッピーなトイトレ!
2歳ならではの特徴「自分で!」「お姉さん・お兄さんだから!」を存分に活用して、子どもにやる気と自信を持たせることがなにより大切な2歳のトイトレ。
子どもがやる気十分に取り組んでくれることは、パパ・ママにとっても気分がいいものです。
ご紹介した7つのステップでハッピーなトイトレを実践してみてくださいね。
個人差が大きいトイレトレーニングですが、いつかは必ずできるようになります。自分でトイレに行けない大人なんていないですよね。ゆったりと焦らずサポートしてあげてくださいね。
どうしても多くなるお洗濯には、無添加の洗剤がオススメです。パンツは子どものデリケートゾーンに直接触れるもの。なるべく刺激の少ない、オーガニック製品を選んで洗ってあげましょう。