食育アドバイザーとは 資格取得方法やメリット・活躍できる場を紹介

ライフスタイル

2005年に制定された「食育基本法」によって、食育というものが注目されるようになりました。

ところであなたは「食育ってなに?」と聞かれて正しく答えることができますか。

実は食育の基礎知識や栄養学、安全安心な食品の選び方や活動の進め方を学び習得できる「食育アドバイザー」という資格があります。

ここではその資格の役割や取得方法、活躍できる場などを分かりやすく説明していきます。

また資格取得のメリットや学習できる内容を、現役栄養士が現場の目を通してお話していきます。

食育とは

私が保育園で働き始めたのはちょうど20年前です。その頃に「食育」という言葉を耳にしたことはありませんでした。

ではいつごろからその言葉をよく耳にするようになったのでしょか。

食育基本法

2005年に制定された、「食育」の基礎となる法律です。

この時期を境にその言葉が注目されるようになりましたが、言葉自体は明治時代から存在していました。

食育とは

「食」についての正しい知識を教え育むことをいいます。

人は食べることで生命を維持しています。「食」とは人が生きていく上で、切っても切り離せないものです。

「食育」は「知育・徳育・体育」の基礎となるもので、乳幼児期から教育されるべきものだともいわれています。

食育アドバイザー

では実際にどんなものか、みていきましょう。

食育アドバイザーとは

栄養学や食育に対して正しい基礎知識を持ち、健康で安全な食生活の実践を指導する人のことです。

役割

役割としては、食育の積極的な普及や推進です。

家庭や地域、保育施設や小学校や福祉施設など、様々な場面で健康的な食生活のサポートに努めます。

食育アドバイザーの資格

資格は一般財団法人日本能力開発推進協会」によって認定された、民間の資格です。

栄養士のように国が認めた、国家資格ではありません。

活躍できる場

活躍できる場は主に、以下の6つになります。

  1. 保幼小などの教育現場
  2. 福祉や医療現場
  3. 飲食・食品業界
  4. セミナー講師
  5. 料理教室
  6. 家庭

①保育園や幼稚園、小学校などの教育現場

教育現場では食事を共にする機会も多く、最も資格を活かせる場の一つです。

②福祉や医療現場

健康管理が必要とされる福祉や医療現場では栄養学の基礎知識などが非常に役立ちます。

③飲食・食品業界

健康志向の高まりとともに、飲食・食品業界での新メニュー開発や販売に基礎知識が活かされます。

④セミナー講師

セミナーを通して食の重要性を、子どもや大人に伝えることができます。

⑤料理教室

栄養学の基礎知識やより良い食材の選び方など、幅広いアドバイスができます。

⑥家庭での実践

家庭も実践の場の一つです。大切な家族のため安心・安全な食材選び、バランスの良い献立作りに役立ちます。

資格の活かし方

この資格のみで就職や転職が有利になるとは言えません。

例えば①の教育現場では、保育士、栄養士、教員の免許があることで、この資格が活かされます。

保育士や教員で、食育に詳しいという人はあまり見たことがありません。

②.③.④.⑤においてもそれぞれ介護福祉士や調理師などの免許があれば現場でより活かすことができます。

どちらにしろ何か別の国家資格と併用することで、より仕事に幅を持たせることができ、スキルアップが期待できます。

食育アドバイザーの資格取得方法

次に資格の取り方を説明していきます。

資格の取り方

資格の取り方の流れは以下になります。

  1. 食育アドバイザーにおける全カリキュラムの受講
  2. 検定試験の申込
  3. 試験問題の送付
  4. 合格発表

①食育アドバイザーにおける全カリキュラムの受講

日本能率開発推進協会が認定する教育機関指定の、カリキュラムを受講します。

自宅でテキストと動画を使って学習します。平均学習期間は約3か月です。

②検定試験の申込

全カリキュラムを修了後、日本能率開発推進協会のホームページから検定試験の申込をします。

教材の中に振り込み用紙が同封されているので、受験料を振り込みます。

受験料は5600円です。申し込みは随時可能です。

③試験問題の送付

試験も自宅で受けられる「在宅受験」です。

在宅受験なので、日時ともに自分の都合の良い時を選ぶことが可能です。

また、テキストを見ながらの受験が認められています。

70%の正答率で合格となります。

④合格発表

約1か月程度で合否が送付されます。

受験概要

資格名称 食育アドバイザー
実施団体 日本能力開発推進協会(JADP)
日本能力開発推進協会 (JADP)
日本能力開発推進協会(JADP)は、医療、福祉、介護をはじめ、食文化や芸術など、あらゆる分野に携わる人々の教養を高め、職業実務能力の向上とその研鑽の結果を証明する資格の取得を支援します。
受験資格 日本能率開発推進協会認定の教育機関で全カリキュラムを修了した者。それ以外の記載は特になし。(年齢制限など)
試験日程 全カリキュラムを修了後、随時。
試験会場 自宅
受験料 5600円(税込み)
合格基準 正解率70%以上
試験範囲 栄養学や食品の安全性、食材などの基礎知識、具体的活動

資格取得にかかる費用と期間

資格取得にかかる費用

資格取得にかかる費用は「日本能率開発推進協会」認定教育機関の、通信教講座の代金と受験料を合わせたもので36000円~39900円程度です。

ネットからの申し込みで最大10000円割引のところもあります。

取得にかかる期間

受講期間はだいたい、3か月~6か月となっています。

受講期間が過ぎても、サポート期間がそれぞれ365日~700日程度あるので安心して受講できます。

食育アドバイザーの学習内容

通信講座で学べる内容は以下の通りです。

【食育の基礎知識】

  1. 食育とは
  2. 食欲を育む、一日三回食、おやつ、共食などの重要性
  3. 孤食の問題点
  4. マナー
  5. フード・マイレージ
  6. 世界の食料事情
  7. 食料自給率
  8. 学校給食と外食の役割
  9. 行事食と郷土料理 など

【栄養学】

  1. 栄養素の種類、働き
  2. 食事の摂取基準
  3. 年代の望ましい食事
  4. 一日の必要なエネルギー量
  5. 食事のバランスガイド
  6. バランスのとれた食事
  7. バランスのよい献立 など

【実践力】

  1. 食品添加物を使う目的と種類
  2. 食品添加物の食品表示
  3. 遺伝子組み換え食品と有害物質
  4. ポストハーベスト農薬 など

そのほか、活動事例や具体的な活動への参加の仕方なども学びます。

食育アドバイザーを取得するメリット

資格を取得するメリットは、スキルアップです。

栄養学や、食品の安全性、食材の選び方などの基礎知識や活動について理解できます。

私自身も栄養士の資格取得後、現場に出て20年以上がたちます。20年も経てば知識のアップデートが必要です。

特に食育は私の学生時代は、そこまで重要視されていませんでした。

今の教育現場では子どもたちへの指導は必須となっています。保育士や栄養士、調理師、どの分野の先生も「詳しい」という人は多くはないのです。

それぞれ専門分野の方がこの資格を取得することで、基礎知識と実践力がつき、より良い活動が行えるようになることが最大のメリットです。

ですから、この資格だけで就職に有利になるというメリットはありません。

食育アドバイザーの通信講座

資格が取得できる通信講座は以下のものがあります。

  • 食のキャリカレ
  • がくぶん
  • ユーキャン
  • SARAスクールジャパン など

その他たくさんの通信講座があります。値段やサポート体制を確認するためにも一度資料請求することをおすすめします。

まとめ

食育アドバイザーとは、栄養学や食育に対して正しい基礎知識を持ち、健康で安全な食生活の実践を指導する人のことです。

通信講座で学習することができ、学習・受験ともに自宅で受けることが可能です。

自分の都合の良いタイミングで受講が可能なので、無理なく進められるのが魅力です。

この資格のみでは、就職や転職に有利になるとは言えませんが、保育士や栄養士、教員などほかの資格と併用することで最大限に活かされるものです。

また、民間の資格で手軽に取れるという観点から「あまり役に立たない」という意見も聞きます。しかしこの資格取得自体が無駄なものとはいえません。

食育の土台となる栄養の基礎や、安全な食生活の知識を習得することは、健康な体作りには必要なことです。

自分や大切な人のための食育を知るために、食育アドバイザーは身近な良い資格だと思います。

 

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