【保育士解説】0歳でもトイレで排泄できる!?0歳からのトイトレ!

トイレをする赤ちゃん 子育て・育児

0歳からできるトイレトレーニング(=トイトレ)を皆さんはご存知ですか?

「トイトレって大変そう…」「上の子がトイトレでかなり苦戦した!」という方はきっと多いと思います。

そんな方にオススメなのが0歳からのトイトレ。0歳児のトイトレとは、0歳児の時からおまるなどで排泄する習慣をつけることで「おむつなし育児」と言われることもあります。

今回は現役保育士である私、石原みりんが0歳児からのトイトレ「おむつなし育児」についてそのメリットや方法などについて徹底解説致します!

「難しそうだから…」と抵抗がある方もいるかもしれませんが、0歳からのトイトレはメリットがたくさん!少しでも興味がある方は、ぜひ挑戦してみて欲しいです!

0歳から始めるトイトレ「おむつなし育児」とは?

トイレトレーニング

「0歳児でトイレトレーニングって早すぎない!?」と思いますよね。ですが、あまり難しく考える必要はありませんよ。まずは、できることからやってみましょう!0歳児のトイレトレーニングについてご紹介します。

赤ちゃんの気持ちに寄り添う0歳児からのトイトレ=「おむつなし育児」

おむつなし育児とは、サインやタイミングをみて、おまるなどで赤ちゃんに排泄をさせる育児方法です。まだ小さい赤ちゃんであっても、オムツではなくトイレやおまるでの自然な排泄は可能なのです。

0歳児から始められるトイレトレーニングは、一般的に1歳半頃から始まるトイレトレーニングとは少し違います。1歳半頃から始まるトイレトレーニングは「子どもが自ら”トイレに行きたい”と言って排泄できるようになる」ことを目指すのに対し、0歳からのトイレトレーニングは「親が赤ちゃんの排泄しそうなタイミングに合わせておまるなどに座らせる」方法です。

つまり、赤ちゃんの排泄サインをお母さん、お父さんが良く観察することで理解し、赤ちゃんの気持ちに寄り添ってあげることから始まるのです。

おむつなし育児っておむつを使わないってこと!?

「おむつなし育児」と聞くと、”おむつを一枚も使用しないのか”、”垂れ流しなの?”と思ってしまうかもしれません。ですが、全く使用しないわけではありませんよ。

おむつなし育児とは、赤ちゃんとのコミュニケーションを中心に、0歳の時からおまるに座る習慣をつけたり、おむつではなく外に排泄することで心地よい排泄を促していくものです。オムツに頼りっぱなしにするのではなく、ほんの少し、赤ちゃんの排泄に気を向けてあげることが大切。普段はおむつで生活して、タイミングをみておまるに座らせるだけでも十分効果があります。いくつかのポイントを押さえれば、だれでも挑戦できるものですので、出来る事から取り入れていけばよいのです。

始める時期はいつでもOK!!

おむつなし育児の魅力のひとつに”いつでも始められる”ということが挙げられます。お母さん、お父さんと赤ちゃんの体調が良い時であれば、いつでも始められるんですよ。

また、「一度始めてみたものの、ちょっとしんどくなってきたな…」と思ったらいつでも辞めて大丈夫!おむつなし育児のポイントは赤ちゃんの様子をよく観察して、赤ちゃんの気持ちに寄り添ってあげることです。お母さんやお父さんが赤ちゃんの気持ちに寄り添う心の余裕がない時は、無理に頑張る必要はありませんよ。

そもそも赤ちゃんはオムツをしない方が本来の姿!?

海外では、0歳児の内からおまるに座って排泄したり、オムツをしないことが当たり前のようです。
日本でも、50年ほど前は排泄の自立は2歳前後だと言われていました。現在では、個人差はあるものの、2歳頃からトレーニングを始めて3歳前後に自立することも多いですよね。50年ほど前と比べて、オムツが外れる時期がかなり遅くなっているのが事実なのです。

そもそも、赤ちゃんとしても、おむつではない場所で排泄する方が心地よく自然な姿です。しかし、育児の上では「おむつを付けて育てるもの」という固定概念が定着してしまっています。おむつが全て悪いというわけではありませんが、本来は外で排泄したい赤ちゃんにとってオムツに排泄することを覚えこまされた数年後に「今度は、トイレでおしっこしなさい。」「オムツにおしっこしてはいけない」と言われるのは不自然なことなのです。

0歳児から始められるトイレトレーニングは、赤ちゃんにとって本当に心地よい排泄を保障することにもつながるのですね。

0歳からのトイトレ「おむつなし育児」のメリット

0歳児の内からトイレトレーニングをすることにはどんなメリットがあるのでしょうか?おむつなし育児を取り入れることで得られるメリットについてご紹介します!魅力的なメリットばかりですよ!

親子のコミュニケーションが深まる

「おむつなし育児」は、”赤ちゃんをよく観察して、排泄のサインを見逃さない”ことから始まります。赤ちゃんのサインは普段の生活の中で赤ちゃんと一緒に過ごすことで「あ、そろそろお腹すいたのかな?」「眠たくなってきたのかな?」「オムツが気持ち悪いのかな?」など、お母さん・お父さんが自然と分かるようになってくる赤ちゃんの気持ちの延長にあります。

そういったサインに気が付くためにはたくさんスキンシップをとったり、一緒に遊び過ごすことが大切。赤ちゃんのサインが分かるようになってくると「もしかして、うんち・おしっこが出そうなの?」など、コミュニケーションも自然と多くなってきます。

コミュニケーションやスキンシップは親子の愛着関係を築き、赤ちゃんにとっても「ママ・パパは私の気持ちを分かってくれている!」という情緒の安定にも繋がります。

オムツ代が節約できちゃう!

早くオムツを卒業させたいお母さん・お父さんのなかには「オムツを卒業させて、オムツ代を浮かせたい!」と思っている方も多くいらっしゃるのでないでしょうか?

0歳児からおむつなし育児を取り入れることで、オムツの枚数を減らせることはもちろん、排泄の自立が早いため、結果としてオムツ代を節約できますよ!経済的に大きなメリットがあります。親の心の余裕にも繋がりますよね。

オムツかぶれを防ぐことができる

赤ちゃんのお肌はとても敏感で繊細。オムツかぶれの悩みは必ず一度は通るものですよね。しかし、おむつなし育児を少しでも取り入れていれば、オムツを履いている時間が短くなりますので、おむつかぶれの可能性も低くなります。

また、下痢などの排便が何度も続くとお尻が赤くなってしまうこともありますよね。さらに、赤くなったお尻を何度もおしりふきで拭いたり、洗ったりすることで悪化してしまいます。もし、一度でもおまるで排便することができれば赤みもマシになります。

本格的なトイレトレーニングの際に「トイレが怖い」と思わない

保育園でもよくみられる子どもの姿として「トイレに座りたくない」「トイレが怖い!」ということです。これまでトイレやおまるに座ったことがない子どもとっては、トイレは見知らぬ場所。慣れるまで嫌がるのは、よく考えれば当然のことですよね。

同じように、「おしっこはトイレでできるようになったけれど、うんちはオムツじゃないと安心してできない」という子どもも実はとても多いのです。この場合、かなり長い期間オムツ離れできずにいるのことがほとんど。こうなってしまうと、無理にオムツを取り上げてトイレでさせようとするのは逆効果で、長期戦覚悟でトイレでの排便を教えていくことになります。

ですが、0歳児の内からおまるに座ったり排泄する習慣がついている子には無縁の話。実際に排泄までできなくとも、トイレを怖がったり、嫌がる確率はかなり低くなります。

【実践①】オムツを早く外したいパパ・ママが0歳からするべきこと

おむつなし育児をする、しないに関わらず「早くオムツを卒業させたい」と、すべてのお母さん・お父さんが思っていることと思います。おむつなし育児をする方もしない方も0歳児の内から以下のポイントを押さえておくことが早くオムツを外すことに効果的です!是非取り入れてくださいね。

赤ちゃんの様子をしっかりと見る

すでに何度も書いていますが、まずは赤ちゃんを良く観察して排泄のサインを知ることが大切。

「おしっこしたら体がぶるぶるっと震えてて可愛い!」「うんちをきばると、耳が赤くなる」「排泄すると顔がゆるんでいるな」など、何か赤ちゃんの仕草・クセのようなものが分かるようになってきますよ。排泄だけでなく他の欲求についても分かるようになるのではなります。

明確なサインや仕草が分からなくても大丈夫です。赤ちゃんとのスキンシップ、コミュニケーションにも繋がります。何より、可愛い我が子の様子を見ていることはお母さん・お父さんにとっても癒されると思いますよ。

オムツをこまめに変える

「オムツに排泄した状態で過ごすことが当たり前」になってしまうのは、トイレトレーニングとしてはよくありません。オムツに排泄した状態が”気持ち悪い””心地よくない”という不快感を感じることが大切なのです。

オムツの機能が向上している近年、かなり長時間オムツ交換をしなくても、漏れたり不快感を感じることが少なくなっています。保育園でもオムツに排便していても全く気にせず、遊び続ける子どもがほとんどです。

ですがオムツをこまめに変えてあげることで、赤ちゃんは不快感を感じられるようになります。おしっこが出ているオムツが当たり前ではなく、清潔な状態が当たり前と感じられるようにしてあげましょう。

また、オムツをこまめに変えることで、お母さん・お父さんも「以前はこの時間にたくさん出ていたのに、少なくなっているな」「おしっこをお腹に溜めて、まとめてできるようになってきたんだな」と体の発達もよくわかりますよ。おまるに座るタイミングも計りやすくなるでしょう。

おしっこやうんちをした時に、ポジティブな声がけをする

おしっこやうんちをしたときに「くさい!早く替えなきゃ!」とネガティブな声掛けをしてしまっていませんか?赤ちゃんの潜在意識とは驚くべきもので、排泄に対してネガティブな声かけをし続けていると成長したときに「うんちやおしっこをするのは、良くないこと」「恥ずかしいこと」だという認識を持ってしまう可能性があります。

正しい声掛けは「うんちがでてすっきりしたね」「おまるにおしっこしたら気持ちいいね!」などポジティブな声掛けをすることです。そうすることでトイレトレーニングが始まってもトイレでの排泄を意欲的にやってみようとすることでしょう。

【実践②】おむつなし育児を始める時期

おむつなし育児は、お母さん・お父さんと赤ちゃんの体調が安定していればいつ始めても大丈夫です。その中でも、オススメのタイミングをご紹介します。また、1歳を超えてからのトイレトレーニングの流れについても併せて解説します。

トイレトレーニングには2つの時期がある

トイレトレーニングには、2つの時期があると考えられます。

おおよそ生後1歳5か月まで=「トイレに行くことを日課にする・習慣にする」

トイレに慣れることが最大の目的です。0歳児の頃からおまるに座っていればこの点は問題ないですね。毎日、同じタイミングでトイレに行くことで習慣になります。

排泄しそうになくても、5分程度はおまるやトイレに座らせて様子を見てあげてください。おまるやトイレに座ることをひどく嫌がる日や体調が悪い日は無理強いしなくても大丈夫です。無理強いすることでトイレに座ることが嫌になってしまっては逆効果です。

おおよそ生後1歳5か月以降=「トレーニングパンツを履いてみよう!」

トイレに行くことを嫌がらなければ、トレーニングパンツを履いてみましょう。ただ、この時期はイヤイヤ期とも被ってきますので、もし嫌がったりお母さん・お父さん、赤ちゃんのストレスになるようであれば無理に進める必要はありません。

嫌がらないようであれば、パンツを履いて過ごし、トイレで排泄できたら「上手にできたね!」「すごい!」と認めてあげる声掛けをしましょう。

とっても良くできる日、失敗ばかりの日と波は必ずあります。焦らずに見守ってあげてくださいね。

おむつなし育児のおすすめスタート時期は「首座り後」!

ずばり、おむつなし育児のおすすめスタート時期は「首座り後」の時期。月齢でいうと生後2~5ヶ月くらいですね。

赤ちゃんの姿勢がある程度安定しているので、お母さん・お父さんが支えてあげればおまるやトイレに座ることができます。ですが、まだ大きく体を動かせる時期ではないので、嫌がることもありません。この時期からおまるに座っていれば、お母さん・お父さんが忘れなければ習慣にすることも簡単ですよ。

【実践③】おむつなし育児の方法・進め方

実際に「おむつなし育児」を進めていく方法とはどんなものでしょうか?大きなポイントに分けてご紹介していきますね。

よくある赤ちゃんの排泄サイン

赤ちゃんの排泄のサインは、赤ちゃんによってさまざまですよね。よくある仕草やサインには以下のようなものがあります。

  • 体にぐっと力が入っている。
  • 表情が固まっている。
  • 手を強く握っている。
  • 落ち着かない。モゾモゾしている。
  • 泣いて訴える。
  • 抱っこするとのけぞる。
  • 腰を曲げるようなポーズをしている。
  • 顔や耳などが赤くなる。
  • 口や鼻を震わしている

他にも、その子ならではの特徴がきっとあるはずです!合わせて、お母さん・お父さんの直感で「なんだかおしっこしたそう?」という感覚も大切にしてみてください。

決まった時間におまるに座るようにしよう!

赤ちゃんのサインや仕草を見て、おまるやトイレに座らせることとは別に、毎日同じタイミングでおまるやトイレに座るようにしましょう。いつも決まったタイミングでトイレやおまるに座ることで、習慣になるためお母さん・お父さんにとってもやりやすい方法と言えます。

例えば、以下のようなタイミングでおまる・トイレに座らせてみるのがオススメです。

  • 朝起きたタイミング
  • 夜眠る前のタイミング
  • 授乳後
  • おでかけから帰ってきた時
  • お風呂に入る前

など、生活の中で無理のない範囲で取り入れてみてくださいね。

同様に、いつも同じタイミングでオムツ交換をすることで、赤ちゃんの体の調子も分かるようになりますよ。

いつも同じ声かけで!赤ちゃんに排泄させる声かけ

赤ちゃんに排泄の行為と声かけをリンクさせることも大切です。

例えば「しーしー」「ちっち」「シャーってしてごらん」「でるかな」「でたー!」など、いつも同じ言葉をかけるようにしてあげてくださいね。

声かけと排泄行為がリンクすれば、赤ちゃんはお母さん・お父さんに「しーしーだよ」といわれるだけで、”あ、今はおしっこの時間だな”と分かるようになります。これができれば大きな進歩!理解しても上手くできないこともありますが、気長に同じ声かけをしてみてください。

おむつなし保育が育む副産物

おむつなし育児は「早くオムツが外れる」「オムツ代が節約できる」など、直接的なメリットだけでなく、結果的に生まれる副産物もあるのです。一体、どんなものがあるのでしょうか?ご紹介します。

社会性が育つ

おむつなし育児をしていた赤ちゃんは社会性が高いということが分かっているのです。特に「自己抑制力」と「協調性」が全国平均よりも高い傾向にあるそうですよ。

社会性とは、保育現場や育児のなかでもかなり重視される能力。社会で生活するために必要な能力で、”勉強ができる””体力がある”など、点数で分かるものではない、非認知能力といわれる部分です。大切な能力ですが、意識的に鍛えられるものではなく、生活の中で自然と身に付けていくものですので、社会性が育つのはかなり大きなメリットだと言えます。

健康な足が育つ

オムツが汚れた状態と清潔な状態では体にかかる物理的な負荷が変わります。オムツが汚れた状態は言うまでもなく、赤ちゃんの腰や足に負荷がかかっています。そのため、体の動かし方が変わってしまうのです。

歩行前の0歳児の時期は、ハイハイをしたりズリ這いをすることで自立して歩行するための力が育っていく時期です。そして、1歳児~2歳児の時期は、頼りないながらも転んだり、立ち上がったりしながら歩くことを獲得してく時期ですね。大人と同じように、かかとで着地して足指で次の一歩を踏み出す正しい歩行の方法を身に付けるのはこの0~2歳の間なのです。

オムツによる負荷で正しい歩き方を妨げられない、おむつなし育児は健康な足、体を育てることにもつながるのです。

余裕をもった0歳からのおむつなし育児でハッピーなトイトレを!

トイレットペーパーと赤ちゃん

お母さんやお父さんの負担にならない程度におむつなし育児、トイトレを取り入れることがポイント。トイトレがお母さん・お父さんのストレスになってしまっては逆効果。赤ちゃんの心の安定のためにもよくありません。できることから気が向いたときに始め、親子で習慣にできるのが理想的ですね。

無理なく習慣化する方法として

  • 決まった時間のオムツ交換・おまるに座らせる
  • 赤ちゃんを良く観察してサインを見逃さない
  • オムツをこまめに交換する=不快さを感じられるようにする
  • ポジティブな声かけ

などがありました。出来ることから取り入れてみることで、きっと1歳以上のトイレトレーニングも楽に進められるはずです。

また、オムツにもこだわりたい方は、オーガニック製のなど刺激の少ないオムツなどを使用するのもオススメですよ。

メリットがたくさんの0歳からできるトイレトレーニングを是非実践してみてください!

 

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この記事を書いた人
石原みりん

都内で現役保育士をしている保育系ライター。
脱OL後、半年間の独学で保育士国家資格試験を一発合格し保育の道へ。
「保育者の人格が子どもを育てる」をモットーに自分自身を磨きながら日々奮闘中。
0~2歳児乳児クラスを主に担当。資格勉強中は学童保育に勤務。
歌うこと、食べること、旅行、邦楽ロックが大好き!

mampapi(マムパピ)
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